5日から東京・銀座の歌舞伎座で上演中の「十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台『十二月大歌舞伎』」で、歌舞伎役者の市川中車(香川照之=57)が6日に復帰した。

 中車は昼の部「鞘當」で、偶数日に茶屋亭主・照右衛門役で出演。いとこの市川猿之助(奇数日出演)と、ダブルキャストを務めている。

 8月に性加害疑惑が報じられ、香川照之として出演していたTBS系情報番組「THE TIME’」などを降板。出演CMも多く打ち切られ、10月にスタートしたTBS系ドラマ「アトムの童(こ)」も降板となり、活動休止状態だった。

「絶望視されていた〝年内での活動復帰〟に尽力したのは、当時の市川海老蔵(現・市川團十郎)。親交の深い海老蔵が、松竹に襲名披露での出演を頼み込んだ。さらに猿之助も復帰を後押し。稽古でともに汗を流し、歌舞伎役者としての実力はまだまだの中車を手助けしてきた」(歌舞伎関係者)

 襲名披露は、歌舞伎座を振り出しに2年間かけて地方を巡業する大事業。ドラマなどの仕事がない中車は、同行する可能性が高く、今後は歌舞伎中心の活動になる見通しだ。

 決して歌舞伎界で確固たる地位を確立していなかった中での〝恵まれた復帰〟。誰よりも感謝しているのは、中車自身だ。念願であり、ネックにもなっていた「香川照之」の名前を捨てる覚悟を明かしているという。

「2011年に『市川中車』を襲名した際、『香川照之』と使い分けて俳優と歌舞伎役者で活動することにした。しかし、俳優業が多忙のため歌舞伎役者としての活動がおろそかになりがちで、歌舞伎関係者は厳しい見方をしてきた。復帰の場を与えられたことに恩義を感じている中車はこうした状況を重々分かっている。『市川中車の名前で認められるように精進する』などと口にしている」(同)

 別の関係者によれば、すでに「市川中車」を襲名した際、将来的に名前を〝一本化〟する意向を明言。しかし、ドラマ「半沢直樹」などをきっかけに超売れっ子俳優となり、「香川照之」を捨てづらくなっていた面もあったという。

 当分先の話になろうが、ドラマ界でも「市川中車」として復帰することになりそうだ。