【FIFAワールドカップ】〝闘将〟の見解は――。森保ジャパンは5日(日本時間6日)のカタールW杯決勝トーナメント1回戦で、クロアチアと激突する。初の8強進出がかかる大一番を前に、元日本代表主将の柱谷哲二氏(58)を緊急直撃。闘将はこれまでの戦いを分析した上で、1993年「ドーハの悲劇」をともに経験した森保一監督(54)には〝ステップアップ〟を求めた。

 ――日本の1次リーグの戦いぶりは

 柱谷氏(以下柱谷)大会前にベスト8にいくためには、スペインであろうが、ドイツであろうが、関係ないと言っていた。でもやってみると、なんで前半こんなにダメなんだろうという思いはあったよね。コスタリカ戦は負けてしまったし、全部ダメだった。

 ――優勝候補のドイツとスペインに勝ってE組首位突破

 柱谷 1戦目で「これ奇跡だな」とは思ったけど、奇跡は2回起こせない。力があるということ。リアクションサッカーがうまくハマったのかなと。持たれてもいいから、カウンターで仕留めるイメージ。ただコスタリカに関しては、アクションを起こさないといけない。そういう部分では、まだ足りない部分なのかな。

 ――どこにチームの力量を感じるか

 柱谷 監督のやりたいサッカーの共通理解っていうのは、相当高いレベルにあるんじゃないかな。日本代表全部のチームワークも、とても高いレベルにある。そこは良さだと思う。DF吉田麻也(シャルケ)だったり、DF長友佑都(FC東京)であったり、ベテランの存在がそういうチームをつくる上で、すごくプラスになっている。監督ができない部分をうまくフォローしていると思うよ。

 ――自身もチームをまとめる立場だった

 柱谷 僕自身が(元日本代表監督のハンス)オフトに毎日のように呼ばれていた。何を選手たちに伝えなきゃいけないかっていうことを常に考えてやっていたし、そこでラモス(瑠偉)さんだったりベテランをチームに浸透させる作業をやったし、そういうことを森保ジャパンはやってただろうね。

 ――MF鎌田大地(Eフランクフルト)、MF久保建英(レアル・ソシエダード)はやや低調だ

 柱谷 これは仕方ないことでもある。やっぱり組織を強くすると、強い個は消えてしまう。特に鎌田に関しては後ろ(守備的MF)にいいボールを配給する選手がいないと生きてこない。だからコスタリカ戦なんかはMF柴崎岳(レガネス)を入れてもよかったかな。

 ――決勝トーナメント1回戦はクロアチアが相手

 柱谷 強豪に対する戦い方は、どう守るかということとか慣れてきたと思う。それに、勝つことによって自信を持てる。クロアチアはドイツ、スペインよりも強いのかだけど、しぶとく勝ち上がったとはいえ、そこまでじゃないと思う。

 ――選手起用も大事

 柱谷 安定している選手はそのまま継続するだろうし、監督にはドイツ戦の後半というイメージがあるんじゃないか。(スペイン戦も含めて)3バックで勝っているから。DF板倉滉(ボルシアMG)は(累積警告で)使えないから、DF冨安健洋(アーセナル)、DF谷口彰悟(川崎)を使うのかはある。

 ――キーマンは

 柱谷 MF堂安律(フライブルク)だね。やっぱり乗っている選手には、ボールがこぼれてきたりするから。頭(スタメン)からなのか、途中からなのかわからないけど、今〝持っている〟選手が決めてくれるんじゃないかな。

 ――16強入りで森保監督続投の可能性もある

 柱谷 森保には一度(日本代表監督を)休憩してもらった方がいい。ライセンスのことはあるけど、欧州のクラブで指揮を執るチャレンジをしてほしい。それでいずれ再登板してもいいわけだから。多くの選手が欧州に行っているけど、どこの国でもいいからトップリーグの監督としてやってもらいたいし、いずれはCL(欧州チャンピオンズリーグ)に出るようなクラブをね。

 ――方針に関しては

 柱谷 新しい監督が日本人だろうが、外国人だろうが、サッカー協会が「こういうサッカーをしてほしい」と伝えないと。監督を変えてサッカーを代えるのではなくて、継続性のある強化をやるべきだよね。