アイドルグループ「SKE48」の須田亜香里(31)が1日でグループを卒業する。アイドルとして走り続けてきた須田を卒業前に直撃。ラストインタビューを前後編に分けてお届けする。前編では自身をワンオブゼムからトップアイドルに押し上げてくれたAKB選抜総選挙と握手会について激白。ファンに対する熱い思いを語った。

 ――11月1日でSKE48を卒業する

 須田 ようやく実感がわいてきたところです。

 ――アイドル人生で思い出に残っていることは

 須田 2018年にナゴヤドーム(現バンテリンドーム)で行われたAKB48グループ選抜総選挙で2位になったことですね。SKE48人生の中で1番大きかったことだと思います。あの瞬間のドームの空気やどよめき、人の揺れというものはそれまで感じたことのないものでした。

 ――選抜総選挙の存在は大きかった

 須田 総選挙がなかったら私のアイドル人生はもっと早く終わっていたと思います。総選挙が1年間で48グループが1番注目してもらえる日でしたし、アイドルは知らなくても総選挙は知っているという人もいたぐらいでしたから。総選挙で何を話すか、どんなものを残すかで認めてくれる人の数が違う。1年通して常に意識してました。

卒業コンサートを行った須田(ⓒ2022-Zest,-Inc./-AEI)
卒業コンサートを行った須田(ⓒ2022-Zest,-Inc./-AEI)

 ――13年に行われた総選挙で初めてAKB48の選抜(16位)に入り、「私を〝瞳の中のセンター〟にしてくれたから、こうやって前に進むことができました」という言葉を残した

 須田 「恋するフォーチューンクッキー(恋チュン)」のときですね。ミュージックビデオにもあまり映っていなくて、私も恋チュンを歌っていたというと驚かれるんですけど(笑い)。あの年はあの曲だけで歌番組に10回以上出たと思います。毎回、新しい衣装を作ってもらえたし、グループの全盛期を味わえたなと思います。

 ――総選挙で選抜入りしたことでSKE48内でも変化があった

 須田 握手会にたくさんの人が会いにきてくれていたのにグループでの立ち位置がどんどん下がっていく。そのことに悩んでいたこともありましたが総選挙で変わりました。前のシングルでは12番手の立ち位置だったのが、総選挙で選抜入りした次のシングル「賛成カワイイ!」(13年11月発売)では(松井珠理奈、松井玲奈、木崎ゆりあに次ぐ)4番手になりました。

 ――20年までSKE48やNMB48など姉妹グループのメンバーは自分のグループだけでなくAKB48の握手会にも参加していたが、スケジュール的にもたいへんだったのでは(注・現在は分社化が進み、姉妹グループのメンバーがAKB48のCD発売イベントに参加することはない)

 須田 土、日、祝日の3日間連続やお正月には4日連続握手会ということもありました。最後の日は声が出ないけど何とか絞り出して血の味がする中で握手をしていたこともありました。今も、のどには声帯結節があります。

写真集も発売した(2018年)
写真集も発売した(2018年)

 ――人気メンバーになると90分の握手会を1日5部行っていた(注・現在ではSKE48の新曲発売イベントは1部60分以内になっている)。「握手会の女王」と呼ばれていたけど握手会が嫌にならなかった?

 須田 たいへんでしたけどファンの人の方がもっとたいへんですから。私たちは休憩時間は休んでいられるけど、ファンの方の中には1日中ずっと立って並んでくださる方もいます。握手会では温かい言葉や熱い応援の気持ちをもらうことが多い。握手のないわたしは何者でもないとも思っていたので、コロナ禍で握手会がないとなったら逆に不安でしたね。

 ――握手会や総選挙での熱い応援がアイドル活動のエネルギーとなった

 須田 アイドルを卒業したとしても今、家族みたいな距離感で応援してくださっているファンの方とはもっと丁寧に向き合いたいなと思っていてだからこそ、卒業を決めたところもあります。私もアイドル活動を続けるうえで体力的な限界も感じているし、ファンの方も一緒に年を重ねているから立ちっぱなしでのイベントがつらくなっている年齢の方もいる。私に会いたいと思って何時間も立って待ってくれるのはうれしいけど、中には私に会う時間をより濃くすることを喜んでくれる人もいるのかなと思って。卒業後のイベントではもっとまったり向き合えたらいいのかなと思っています。人生の中での新しい目標ですね。

12年前…デビュー間もない須田亜香里(2010年)
12年前…デビュー間もない須田亜香里(2010年)