プロテニスプレーヤー・錦織圭の〝モノマネ芸人〟として知られるお笑い芸人・しまぞうZ(44)が、12月に行われる東京・西東京市議選(18日告示、25日投開票)に出馬することが24日、分かった。西東京市に合計で10年間ほど住んでいるという、しまぞうZには「お世話になっている街を盛り上げたい」という思いがあるという。

 しまぞうZは早稲田大学在学中の2002年4月、吉本興業の養成所・NSCに入学。同期のキャプテン★ザコとお笑いコンビ「キャベツ確認中」を結成した。

 コンビとして活動する一方でモノマネを得意とし、10年ごろから錦織のモノマネ芸人〝にせこり〟としても活動していたことで知られる。

 そんなしまぞうZが今回、西東京市議選に無所属で立候補する決意を固めたという。24日、本紙の取材に応じたしまぞうZは「まだ正式に決めたわけではありませんが、出馬を検討しているのは事実です」と認めた。その理由は「長く住んだ西東京市に恩返しをしたい」という思いからだという。

 しまぞうZが最初に西東京市に住んだのは、大学に入学した1998年4月のこと。当時はまだ田無市と保谷市に分かれていて、01年1月に合併して西東京市が誕生した。しまぞうZは当初、田無市で一人暮らしを始めたという。

 大学卒業後に本格的に芸人として活動を始め、一時は西東京市を離れたが、17年11月に結婚したのを機に再び西東京市に住居を構えた。それからずっと住み続け、今は妻と4歳の女の子、2歳の男の子と4人で暮らしている。

 現在はコンビで「東京都住みます芸人」も務めていて、FM西東京で「キャベツ確認中のこんばんワイド22時半!」というレギュラー番組も持っている。

「西東京市はホントに住みやすい街なんですが、そういう街に住んでる方にとって、もっと地元愛が深まるようなことをやっていきたい」

 西東京市民にとってランドマークと言えるのは、通称・田無タワーと言われるスカイタワー西東京。高さ195メートルの電波塔だが、ほかにも盛り上げるものを作っていきたいという。具体的にはまだ決まっていないが、「たとえば西東京ラーメンとか映画館、あとプロスポーツチームの誘致とかやれれば盛り上がると思うので」。大学時代は応援部だっただけに、盛り上げるのはお手のものだ。

 また今回の西東京市議選には、同じお笑い芸人の長井秀和も出馬するとみられている。「一度、ごあいさつはさせていただきました。細かいことは話してないですが、西東京が盛り上がればいいですね」

 しまぞうZには錦織のモノマネのほか、辻元清美参院議員のモノマネをした「清美ちゃん」というキャラもあり、どちらも本人の公認は得ている。「モノマネさせていただいていたので、辻元さんにも連絡しました。そしたら『ああ、そうなんや。頑張ってください』と言っていただきました」と明かした。

 錦織にはモノマネの公認をもらうため、実際にウィンブルドン選手権が行われる英国に自腹で赴いたことも。残念ながら現地で会うことはできなかったが、その後ツテを頼って実際に会い、公認してもらったという。この行動力を今後、政界でも生かしてほしいところだ。