将棋の対局中にマスクを外したため、佐藤天彦九段が反則負けとなった問題について、女流棋士の香川愛生女流四段が13日、自身のユーチューブチャンネル「女流棋士・香川愛生チャンネル」に動画をアップし、この問題を取り上げた。
佐藤九段は先月28日に差された第81期名人戦A級順位戦で、永瀬拓矢王座と対局。当初はマスクを付けていた佐藤九段だが、終盤の午後11時ごろになって、長時間にわたってマスクを外した。これを永瀬王座が「反則ではないか」と指摘。関係者が協議し、佐藤九段の反則負けが決定した。
これに対し、佐藤九段は日本将棋連盟に不服申立書を提出。「反則負け判定の取り消し」「対局のやり直し」「臨時対局規定の適用基準の明確化、規定の趣旨に反するルールの修正」「臨時対局規定の改廃時期・条件の明確化」の4点を求めている。
香川女流四段は同チャンネルに「『マスク不着用』反則問題について、岡野タケシ弁護士とお話ししました。」というタイトルで動画をアップした。
今回の問題については、注意がなくいきなり反則負けになったことで、佐藤九段に同情する声がある。香川女流四段も「事前に注意できなかったのかとか、そういう議題がよく上がっている」と話したが、岡野氏は「それはそれで問題がある」と指摘した。
その理由について「反則負けの状態にあるところに第三者が注意すると、ある意味サポート的な。それはそれで肩入れしているような感じにも見えるので」。その状態で「マスクが外れてる」と注意することは「できるんでしょうけど、せずに反則負けという判断をその場で下すのはあるのかなと思います」との見解を示した。
今回の裁定については、コロナ禍の対局のためにつくられた臨時対局規定が基準となっている。この規定について岡野氏は「内容もしっかりしてますし、いろんな要件とか、違反した場合にどうなるということもきっちり書かれていて」と指摘。その上で「規定がある以上は、それに乗っかって適用していくっていうのは運営側の一つの仕事」と話した。
佐藤九段は「反則負け判定の取り消し」を求めているが、岡野氏は「臨時対局規定を読んで今回の処分を見たら、まさにここに書かれていることが粛々と行われたという印象を受けるので、おそらく裁定はひっくり返らないのではないかなとは思いますね」と指摘している。










