対局中にマスクを外したために反則負けとなった将棋の佐藤天彦九段(34)が1日、ツイッターを更新し、経緯と自身の思いをつづった。

 佐藤九段は先月28日に差された第81期名人戦A級順位戦で永瀬拓矢王座(30)と対局。当初はマスクを付けていた佐藤九段だが、終盤の午後11時ごろになって、長時間にわたってマスクを外した。これを永瀬王座が「反則ではないか」と指摘。関係者が協議し、佐藤九段の反則負けが決定した。

 佐藤九段はまず「この度は先日の順位戦で下された裁定について皆さまにご心配をお掛けすることになり申し訳ございません。私の振る舞いに至らない点があったところは事実で、そのことにより皆さまにご心配を頂く事態になったことを心より申し訳なく思っています」とツイートした。

 続けて「その上で、今回の裁定に納得がいかない部分もあります。また、この臨時対局規定を適用された当事者として、今後改善されたほうが良いのではないかと考えている点もあり、それを文書にまとめ、連盟にも通知いたしました。ご一読いただけましたら幸いです」と記したうえで、連盟に提出した文書の画像をアップした。

「不服申立書」と記された文書は合計4枚にわたる長文で、経緯や思いが克明に書かれている。そのうえで「反則負け判定の取り消し」「対局のやり直し」「臨時対局規定の適用基準の明確化、規定の趣旨に反するルールの修正」「臨時対局規定の改廃時期・条件の明確化」の4点を求めている。

 佐藤九段はさらに「なお、この書面は私の主張を連盟に申し伝えるためのものであり、永瀬王座に対し何かを申し上げる意図はございません。加えて、感染症に対するマスクの有用性自体を論ずるものではありません。また、私自身は対局に際しこれまでマスクについて何らかの注意を受けた事実はないことをご承知おきください」と記した。