どうやら〝玉川ロス〟に陥っているのは視聴者以上に、テレビ朝日のようだ。出勤停止10日間の謹慎処分となっていたテレビ朝日社員の玉川徹氏(59)が19日、テレビ朝日系情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、謝罪した。レギュラー出演はやめ現場取材に戻るとしたが、コメンテーターとしての肩書は外れておらず、そう遠くない未来の復帰が確実視されている。

 玉川氏はコメンテーターとして出演していた通常のスタジオではなく別室からの生中継で、安倍晋三元首相国葬の際の菅義偉前首相の弔辞に関する事実誤認発言について謝罪した。「事実確認こそが報道の根幹であり、その原点に立ち返るべきだと考えました。これまで私はスタジオでさまざまなニュースに対してコメントを続けてきましたが、これからは現場に足を運び、取材をし、事実確認をして報告する基本にもう一度立ち返るべきだと考えました」と明かした。

 今後はレギュラー出演ではなくなるが、「コメンテーター」という肩書はそのままで、現場取材をした成果をスタジオで伝える不定期出演になるという。

 番組降板の意志を固めたとする報道もあったが、コメンテーターの〝実質降板〟という玉虫色の結論に落ち着いた。

「玉川さんは別に肩書にこだわっていなかったが、上層部や番組サイドが『コメンテーターのままで』と要望した。それはもちろん将来的にレギュラー復帰させたいからです。コメンテーターまで取ってしまうと、会社的に復帰させづらくなってしまう」(テレ朝関係者)

 これだけ世を揺るがす問題発言をしたならばあえなく降板というのがテレビ界の常識だが、ここまでして徹底的に守るのは玉川氏の〝貢献度〟がズバ抜けているからだ。現在、5年連続で同時間帯の年間視聴率民放トップを取れているのも、玉川氏の歯に衣着せぬ発言が盛り上げに大きく寄与しているから。それだけではなく、〝プレイングマネジャー〟としても、存在感を発揮していた。

「玉川さんは打ち合わせから、一番意見する中心人物。本番ではタレントでもないので炎上を気にせず議論を盛り上げられる。そんな嫌われ役を買って出るコメンテーターはいない。玉川さんは降板しても構わないくらいだったというが、むしろ〝数字を持っている〟玉川さんを番組も局も失う方が怖かった」(同)

 テレビ局の一社員の動向が全マスコミで報じられることは前代未聞だ。一部では退社報道も出たが、局内には「玉川徹を手放すな!」と囲い込みの指示まで出ていたという。

 玉川氏は改めて存在感の大きさを知らしめた。