あなたの話をお聞かせください――。作家で僧侶の家田荘子氏が気になる人物に迫る「駆け込み寺」対談編。話すことで自身を見つめ直し、人生の学びを見いだす。今回のゲストはお笑いタレントの松村邦洋(55)。ビートたけしとの秘話や今年5月に急逝したお笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」上島竜兵さんへの思いを語った。
高田文夫、石橋貴明、古舘伊知郎といった数々のモノマネのレパートリーの中でも、たけしは代表的なネタだ。家田氏から「たけしさんの前でモノマネをした時はどうでしたか」と問われると、たけしをマネながら「『俺ってそんな感じか? 俺って面白れぇな』」って。
マネをする際には、たけしが愛用する高級ブランドFICCEのセーターを着用。しかし値段が高いため毎回、同じ物を使い回していた。
それを見かねたたけしから呼び出され「『松村、同じFICCEしかねぇのか? おい! こっち来いコノヤロー!』ってたけしさんの家に連れて行かれてFICCEのセーターを200着ぐらいもらいましたね」と豪快エピソードを明かした。さらに「『お前、俺のマネするんだったらいい服着ろよ、バカヤローって』。たけしさんに言われたいい言葉ですね」と感謝していた。
松村を一躍人気者にしたのが「進め!電波少年」。「渋谷のチーマーを更生させたい」「池袋の暴走族は本当に強いのか」というアポなしロケを敢行。その後、多くのバラエティー番組に影響を与えた伝説的番組だ。
当初は「ウッチャンナンチャン」が主演映画「七人のおたく」の撮影に専念するため、3か月間の穴埋め番組の予定だった。松村によると「(スタッフが)『むちゃくちゃして3か月やっちゃおうぜ』って。むちゃくちゃしたら、そのまま4か月、5か月と伸びて続いちゃった」。結果的に1992年から98年まで放送される人気番組となった。
印象に残っている企画として挙げたのが「ユン・ピョウは本当に強いのか体を張って確かめたい!」。来日した香港のアクション俳優ユン・ピョウがテレビ局から出てきたところを松村がハリセンで襲い掛かるというもの。あえなく反撃され、ユンピョウのガードマンにボコボコにされた。
「ユン・ピョウも強いけどガードマンも強かった。いいパンチが来てました。(スタッフが)止めに来るのが遅い、遅い(笑い)」
過酷なロケの連続だったが「(電波少年は)やっぱり青春ですよね。ありがたいですし、感謝ですよ」。
今年5月には芸人仲間でプライベートでも仲のよかった上島さんとの悲しい別れがあった。家田氏から「生きることについて見つめ直しましたか」と問われると松村は「ずっと一緒にやってきた先輩が亡くなるというのはなんとも言えないですよね。自分の意思で生まれてないから自分の意思じゃ死んではいけませんしね」と神妙に語った。
上島さんがコロナを警戒していたこともあり、「『ご飯いきましょうよ』と言っても『やっぱりこの時期はな』って。ゆっくり会えてなかった」と悔やんだ。
改めて「命って大事だなって思う。何があっても、どんなに苦しいことがあってもやっぱり生きてね。寿命の“寿”はお祝いですからね。1回しかない人生ですから、大事に人と接していきたいですよ。命あっての物種(モノダネ)であり、命あってのモノマネですから」と語った。
(対談の模様はユーチューブ家田荘子チャンネルで配信中)












