北朝鮮のミサイル発射を受けて4日朝、テレビ各局は速報対応に追われた。テレビ東京も緊急特番を放送した。

 首相官邸で松野博一官房長官の緊急記者会見が始まったのは、午前8時11分。テレ東は同15分から「韓流プレミア」枠だが、時間になっても現在放送中の韓国ドラマ「哲仁王后~俺がクイーン!?~」は始まらず、官房長官会見の生中継を続けた。

 会見がその後30秒ほどで終了すると、画面は局のスタジオに切り替わり、片渕茜アナが速報を読み上げた。引き続き、官邸に到着した岸田文雄首相の短い囲み会見を生中継。ただ、記者団から出た質問の音声は拾えず…中継スタッフのドタバタぶりをうかがわせた。

 画面がスタジオに切り替わると、今度は相内優香アナが交代で登場し、慌てた様子で速報。続けて北朝鮮の専門家と電話でつなぎ、相川アナが話を聞いた。その間ずっと、専門家の肩書は「九州大学特任教授」とテロップで流れていたが、電話取材が終わる間際、その専門家は「九州大学はもう終わってまして、慶応大学名誉教授」だと、肩書の訂正を求める場面もあった。

 さらに相川アナは、国会記者会館の政治部記者や、韓国ソウル支局と中継をつなぎ、最新ニュースを伝えた。最後に交代したのは矢内雄一郎アナ。「お伝えしておりますように、北朝鮮から発射されたミサイルが日本の上空を通過して、落下しました」と伝え終えた同47分、初めてCM入り。特番は合図もなく終わった。今回の〝非常事態〟に対応した3人の局アナは、平日早朝の経済報道番組「Newsモーニングサテライト」の火曜キャスター陣だった。

 そして同50分、CMが明けると、この日放送予定の「哲仁王后」第18話が途中からスタート。話の最後まで放送された。ドラマ公式サイトでは、冒頭に「!」マークをつけ赤字で「10月4日(火)放送の予定だった第18話は、10月5日(水)8時15分より再度放送いたします」と告知している。