安倍晋三元首相の国葬で、式の流れに記されている「喪主」を巡って一部で〝混乱〟が生じている。

 SNSでは「昭恵さんが喪主するの?」「喪主が昭恵って なんで?国葬だろ」「喪主は岸田です」などとツイッター投稿が流れた。26日、国葬リハーサルに岸田文雄首相と元首相夫人の安倍昭恵氏に扮した「葬儀委員長」と「喪主」役が参加したとの報道があり、その反応とみられる。

 葬儀関連サイトでは、喪主は「遺族の代表。葬儀の主催者」と説明されており、一方で国葬については「国家が喪主となって行う葬儀」との記述がみられる。国会議員の質問主意書でも、「『国葬儀』が、『国』が『喪主』となり、『国』が営む葬儀」との言葉遣いがあった。こうしたことから、昭恵氏が「喪主」だとしたら「国葬」と矛盾するのではないかとの疑問を呼んでいるようだ。

 今回の「喪主」は、国葬の流れを示した書面にある「献花」のところで出てくる。岸田首相が務める「葬儀委員長」が序列筆頭で、「喪主」「御遺族」などが続く。

 一般的に、葬儀委員長は「葬儀の運営を中心になって司る」役割。国葬であればその中心人物ということになり、葬儀の主催者と言える。実際に国政トップの岸田氏がその立場にあることから、喪主は主催者でなく〝遺族代表〟の意味合いなのだろう。別の葬儀関連サイトによると、いかなる形式の葬儀でも喪主は遺族で、国葬における国家は「施主」だという。1967年の吉田茂元首相の国葬でも、長男が喪主と報じられている。

 内閣府に「喪主」の意味について質問したところ、国葬儀事務局は全員が現場に出ているとのことで、回答を得られなかった。