WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(33=志成)が「地上波中継」への思いを激白した。ボクシングを含めて格闘技界の〝地上波離れ〟が加速する中、同級1位の挑戦者ドニー・ニエテス(40=フィリピン)とのV5戦(13日)はTBSで生中継。SNSでは「久々にボクシングが地上波で生中継!」とファンを喜ばせた。
長らくTBSとのタッグで大みそかを盛り上げてきた井岡は「10年以上も世界で戦ってきて、新しいコンテンツができたり地上波がなくなったり、僕なりにすごく時代を感じています。その中で最終的に『地上波が僕だけ』っていう状況には感謝です」と中継局に恩義を感じている。
元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(帝拳)は4月、世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)は6月に世界戦を行ったが、地上波中継はなくAmazonプライム・ビデオなどで動画配信された。時代が猛スピードで変化する中、井岡の世界戦だけは不変。そこに本人も特別な価値を見いだしている。
「今の時代、地上波で中継してもらえるのはボクサーとして一つの価値でもある。だから、僕には使命があると思っています。世の中に(試合が)発信された時、何かメッセージが届くような戦いだったり、言動を心がけないといけない」
井岡は12ラウンドを戦う中で「雑なものより丁寧なほうが美しい。やりたくない基礎を丁寧にやる」との信念を貫く。その自らの「美学」を、万人が視聴できるテレビを通じて伝えていきたい思いもある。
最後に井岡は「やり続けたことが、今こうして形として残っている。僕を応援してくださっている方、僕自身がやりたいと思ったことを見たい方に対し、価値が生まれるようなことをやりたいですね」。地上波中継の〝最後の希望〟としての使命感を口にした。












