2024年パリ五輪へレスリング界に期待の新星が続々と現れている。全日本選手権(東京スポーツ新聞格技振興財団協賛)2日目(18日、東京・駒沢体育館)では、女子2階級を10代選手が制した。

 まずは女子最重量級・76キロ級の鏡優翔(19=東洋大)だ。エリートアカデミー出身の若手重量級エースは、68キロ級で目指した東京五輪代表の座を逃したが、自分に合った最重量級に戻して復活。「ずっと試合がしたかった。大会を開催してくださって感謝しています」と涙を浮かべた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春先は約3か月間、個人練習を強いられた。ある時は子供たちが遊ぶ公園で、一番低い鉄棒より高くならないように低い構えの練習を一人黙々と続けた。不思議がる周囲の視線もなんのその。本人は「練習に使えるものは遊具でも何でも使いました」と胸を張った。

 もう一人は、女子62キロ級の尾崎野乃香(17=エリートアカデミー)。18年ユース五輪と19年世界カデット選手権を制した実績を持ち、大会初出場優勝の快挙を達成した。エリートアカデミーの吉村祥子コーチ(52)が「手足が長く、それでいて低いタックルが入れる。今までの日本にいないタイプ」と評する逸材だ。

 来夏の東京五輪はすでに76キロ級で皆川博恵(33=クリナップ)、62キロ級では川井友香子(23=ジャパンビバレッジ)が代表に決定しているため、2人は4年後の大舞台を目指す。鏡は「最重量級で金メダルを取りたい」と力強く宣言すれば、尾崎も「絶対に出たい」ときっぱり。全日本女王の称号は目標達成へ大きな自信になるはずだ。