1992年に26歳の若さで亡くなった歌手・尾崎豊さんの没後30周年記念ファンの集い「OZAKI THE PARTY」が24日に都内で行われ、親交のあった元プロレスラーのキラー・カーンさん(75=本名・小沢正志さん)ら関係者やファンが集まり尾崎さんを偲んだ。当時、10代のカリスマとして圧倒的人気を誇った尾崎さんについて、誰からも愛された人懐っこい素顔をカーンさんが明かした。


 83年にシングル「15の夜」とアルバム「17歳の地図」でデビューした尾崎さんは、数々のヒット曲を世に送り出した。7メートルの高さの照明台から飛び降りた、84年の東京・日比谷野外音楽堂のライブは伝説のライブとして語り継がれている。尾崎さんは左足を骨折したが、そんな圧倒的パフォーマンスに若者たちは熱狂し「10代のカリスマ」と呼ばれた。

 しかし、尾崎さんは92年、自宅近くの民家の軒先に全裸で傷だらけの状態で倒れているところを発見された。その後、病院に運び込まれたが容体が急変し、26歳の若さでこの世を去った。死因は肺水腫だった。

 その死についても謎が多い尾崎さんだが、カーンさんら親交のあった人たちは「好青年だった」と口をそろえる。

 尾崎さんは生前、カーンさんが以前に新宿で経営していた「スナックカンちゃん」の常連客だった。尾崎さんの印象についてカーンさんは「本当に普通の青年ですよ」と話した。

 カーンさんのお店で尾崎さんが楽しみにしていたのがカレーだ。スタッフのまかない用に作っていたカレーを尾崎さんが気に入り、必ずシメで食べるようになった。ファンの間では〝尾崎豊が愛した「カンちゃんカレー」〟として看板メニューとなった。そのカレーも今回のイベントで復活させ、ファンを喜ばせた。

 23日にNHK・BSプレミアムで放送された「伝説のコンサート〝尾崎豊 約束の日1991〟リマスター版」を見たというカーンさんは、「尾崎さんってやっぱりすごい人だったんだなと思ってね。お店に最初に来た時は知らなかったから。俺の店を愛してくれて、作ったカレーを『うまい、うまい』と言って食べてくれてね」と懐かしそうに話した。

 スナックでは尾崎さんもマイクを握っていた。尾崎さんがいるのを分かっていながら、男性客が「I LOVE YOU」を歌い始めたことがあったという。カーンさんは「常識のない人だなと思ったんだけど、尾崎さんはニコニコして立ち上がってマイクを持って2人で歌った。あれはびっくりした。歌い終わった後にお客さんと一緒に写真まで撮ってあげて、喜んでお客さんが帰った」と振り返る。

「その後に尾崎さんが『カンさん一緒に撮りましょうよ』と言って撮ったのがあの写真」と言って笑顔のツーショット写真を見せてくれた。

 カーンさんは先月、S状結腸がんであることを公表、今月7日に手術を無事に終えたことを報告していた。このイベントに出席することを目標に闘病していた。この日を迎えたことについて「尾崎さんが『こっちにいつでも来られるから、まだまだ俺の分まで頑張ってよ』って言ってくれてる気がするね」と話していた。