仮面ライダーがつないだ縁だった!? 元タレントの森下千里氏(39)が14日、自民党の宮城5区の支部長候補に決まった。今後、同党の宮城県連と党本部の会議を経た上で正式決定され、次期衆院選の候補者となる予定だ。

 森下氏は記者会見に臨み、「石巻を中心とする宮城第5選挙区の皆様のご期待とご希望に応えられるように頑張ります」と緊張の面持ちであいさつした。

 森下氏が強く訴えるのは東日本大震災からの復興だ。東北を襲った大災害は太平洋に面する石巻にも大きな被害をもたらした。当時、森下氏は被災地で炊き出しを行ったり、チャリティー活動をしたりしていた。それだけでなくプライベートでも被災地に何度も足を運び、復興への思いを強くしていったという。

「何回も足を運んで、石巻の現地の方から『本当の復興はまだまだなんだ』と聞きました。インフラ整備が進んで道路や建物は新しくなってハードの面では復興は進んでいるが、『元の生活に戻れない。人と人の絆が分裂されてしまってとても寂しい思いをしている』と耳にしました」

 その思いはあるにしても、なぜ石巻だったのか。それは森下氏が出演した「仮面ライダー龍騎」(テレビ朝日系)だった。

「私にとって石巻を中心とする地域は私をデビューから育ててくれたといっても過言ではない仮面ライダーシリーズの生みの親でもある石ノ森章太郎さんのゆかりのある地です」と指摘。「龍騎」が女優デビュー作だったといい、「あの作品は正義とは何か、生きるとは何かということを強く問いかける作品だった。自分にも問うてきたなかで思い出したのが祖父と伯父のことでした」

 2人は町議会議員をしており、「地域のために力を尽くす姿を思い出した。私も人のためになりたい。それが私の生きる価値なのではないか。この地に恩返しをしたい」と仮面ライダーつながりで、石巻市での政治活動を志したという。

 宮城5区は立憲民主党の安住淳国対委員長の固い地盤だ。森下氏は「5区を盛り上げることを課題にしたい。安住氏は選挙が強いと聞いておりますので胸を借りるつもりで頑張りたい」と話した。

 仮面ライダー魂で戦い抜くつもりだ。