英人気シンガー・ソングライター、エド・シーランによる2017年の大ヒット曲「シェイプ・オブ・ユー」をめぐる盗作疑惑裁判の判決が6日、英ロンドンの高等法院で言い渡され、「根拠のない金銭目的の訴訟」と主張したシーラン側が勝訴した。

 原告はサミ・チョクリというシンガー・ソングライターで、シーランの楽曲がサミ・スイッチ名義で15年に発表した楽曲「オー・マイ」に酷似しているとして、シーランと共同作曲者ジョニー・マクダイド、プロデューサーのスティーブ・マカッチョンを相手取り、18年に著作権侵害で訴えた。

 提訴後、約2000万ポンド(約32億円)と推定される「シェイプ・オブ・ユー」の著作権は凍結されていた。

 勝訴判決を受け、シーランはツイッターに動画を投稿し、「この結果に満足はしているが、このような訴えは多すぎて、ある種の文化になっている」とコメント。その文化とは、「根拠がないにもかかわらず、(訴えられたアーティストにとって)裁判より費用が安くつく和解を狙って提訴を起こすこと」だと説明した。

 原告側の弁護士は2つの楽曲の「議論の余地のない類似性がある」とし、シーランらは16年に「シェイプ・オブ・ユー」を作った際、「意識をしていたか、無意識なのか、『オー、マイ』が頭の中に存在した」と主張。シーラン側は真っ向から否定し、判決はシーラン側の主張を全面的に認めた。

「シェイプ・オブ・ユー」は17年の英国最大のヒットとなり、シーランの代表曲にもなっている。米女性R&Bユニット、TLCのヒット曲「ノー・スクラブ」(1999年)の一部と似たフレーズがあったことから、同曲の共同作曲者らの名前が追加クレジットされている。