覚醒剤取締法違反(使用)の罪で有罪判決を受けた歌手ASKA(57=飛鳥涼、本名・宮崎重明)の“愛人”栩内(とちない)香澄美被告(38)の控訴審初公判が14日、東京高裁で開かれた。

 同被告は一審の懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を不服として控訴。弁護側は一貫して、栩内被告の体内から検出された覚醒剤成分は、ASKAの汗や精液によるものと主張している。

 この日の同被告は髪を後ろに束ね、スリットの入った黒のスカート、黒のハイヒールで出廷。職業を聞かれ「いえ、しておりません」と、か細い声で答えた。

 逆転無罪の切り札はASKAの証人出廷だ。以前からASKAは「彼女は(事件に)関係ない」と主張。併せて複雑な薬物の入手ルートを説明することで、会社員だった栩内被告が覚醒剤とは無縁であることをアピールするのが狙いだ。

 だが、井上弘通裁判長は「必要性、関連性が乏しい」という理由で証人申請を却下。弁護側は新たに90以上の証拠書類を提出したが、それらもことごとく却下された。

 唯一、新証拠として採用されたのは、弁護人とASKAとのメールのやりとり。そのなかでASKAは「彼女の体内から検出された薬物は自分からしか考えられない。部屋から検出された薬物は、何年か前に自分がパイプで吸ったもの」と明かしているという。

 この新証拠が判決にどう影響するかは未知数だが、法曹関係者は「ASKAの証人申請が却下されたとなると、やはり被告は厳しい。再び有罪判決が下る可能性が高い」と話す。仮にASKAの証人申請が通ったとしても、本人が実際に出廷していたかは「?」だ。

「ASKAは自分の裁判で栩内被告のことを『大事な存在』と表現し、妻や家族の怒りを買った。再び彼女をかばえば、周囲との関係がおかしくなる」とは音楽関係者。

 万事休すか…。栩内被告の次回公判は6月23日、判決は7月16日に言い渡される。