フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズNHK杯(大阪・東和薬品ラクタブドーム)の女子フリーが28日に行われ、ショートプログラム(SP)で首位発進していた18年平昌五輪代表の坂本花織(20=シスメックス)が153・91点をマーク。SPとの合計229・51点でGP初制覇を成し遂げた。

 ノーミスでフィニッシュすると、氷上の真ん中で両手を突き上げた。キスアンドクライで得点が出ると、自ら拍手して大喜び。優勝という最高の結果を自ら祝福した。

 試合後、坂本は「出せるものは全部出せたと思います。やるべきことはしっかりできて満足しています」と自己評価。さらに「お客さんの前で滑るっていうのがこんなにも楽しいもんなんだっていうのを改めて感じた。やっぱり無観客よりお客さんがいてくれた方が楽しい」と笑顔をはじかせた。

 この会場では2年前に逆転で全日本女王に輝いた。「同じことが起きればいいなとちょっと思っていた」とゲンのいいリンクで、再び思い出を刻んだ。今後に向けて「ノーミスならこんなに(点が)出るんだと実感できた」と話し、「230点は超えられる」とも口にした。

 次戦の12月の全日本選手権(長野・ビッグハット)では、さらに進化した姿を見せる。

 なお、2位はフリーでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷した樋口新葉(19=明大)、3位は松生理乃(16=中京大中京高)となった。