21世紀のアヘン戦争か?中国で英国のオンラインカジノ急増

2022年08月01日 11時40分

中国の習近平国家主席(ロイター)
中国の習近平国家主席(ロイター)

 21世紀の“アヘン戦争”さながらか!? 

 公営宝くじを除くすべてのギャンブルが禁止されている中国で、中国人客を相手にした英国のオンラインカジノが急増しているというのだ。

 中国のオンラインカジノが注目されたのは2016年、20万人を集客していたベトナムに拠点を置く業者が摘発されたのがきっかけだった。この業者は4年間で約7兆円の売り上げがあったという。

 中国事情に詳しい関係者は「コロナ災害の巣ごもり需要で市場はさらに拡大し、年間20兆円から30兆円が規制当局の監視をかいくぐって海外のオンラインカジノに流出しているといわれている」と言う。

 特に当局が対応に苦慮しているのが、英国に本社を置くX社だという。同カジノでは、ポーカー、ルーレット、スロットなどのカードゲームのほか、サッカーやバスケットボールなどのゲームに賭けることができ、ライブで楽しむことができる。また、中国本土で使われている簡体字にも対応しており、カスタマーサービス用のコールセンターには中国語を話せるスタッフが数十人常駐している。

 X社は中国からのアクセスにオープンであり、中国の当局によってサイトが閉鎖されたことさえある。さらに頻繁にウェブサイトのURLを変更することで、当局によるサイト閉鎖の試みを逃れてきた。

 中国の公安関係者は「もう一つの問題は、電子マネーへの変換など、複雑な決済システムを構築し、中国で流通している人民元を直接賭けることができることだ。中国国内の協力者や顧客の摘発を続けているが、捜査が追いつかない。英国では、法的には問題ないと言っていても、オンラインカジノで中国人を堕落させて国を滅ぼそうとするなら、アヘン戦争の時と同じだ」と怒りをあらわにする。

 また、元マネジャーは「X社は中国で摘発されないように、毎月、かなりの金額を“中間管理職”と呼ばれる中国政府関係者に給付している」と明かす。

 アヘン戦争となったアヘン同様、オンラインカジノは中国社会の安定に悪影響を及ぼしているのかもしれない。

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