佐藤優氏「新しい主体思想」構築すすむ北朝鮮

2021年11月01日 12時00分

佐藤優氏
佐藤優氏

【マンデー激論】北朝鮮で朝鮮労働党と国家を指導するイデオロギー(現実に影響を与える思想)の転換が進んでいるようだ。

 10月28日、韓国国会でインテリジェンス機関である国家情報院が金正恩・朝鮮労働党総書記の動静に関して興味深い報告を行った。

<金正恩氏の動向に関しては、内部結束のための政治行事に集中していると報告した。党の会議場から祖父・金日成主席と父・金正日総書記の写真を外し、内部では「金正恩主義」という用語を使い始めた。今年は最高指導者に就いて10年目に当たり、独自の思想体系を確立する動きとみられる。>(10月28日「日本経済新聞」電子版)。

 金正恩氏は、祖父・金日成、父・金正日の「遺訓政治」と訣別し、独自の政治イデオロギーを構築しようとしている。もちろんそれは主体思想、金日成・金正日主義をかなりの部分を継承することになるであろう。

 特に核兵器やその運搬手段であるミサイルの開発は国家安全保障の基礎として絶対に譲らない。それに何か新しい要素が加わることも確実だ。恐らく、金正恩独裁体制の下で、ITやAI(人工知能)などのテクノロジーを駆使できるようなイデオロギーを求めているのであろう。朝鮮労働党のイデオロギー官僚は優秀なので「新しい主体思想」を考え出すであろう。

 この新イデオロギーの形成にあたっては金正恩氏の実妹である金与正・朝鮮労働党副部長が重要な役割を果たすと思う。北朝鮮の政治体制も金正恩氏の独裁から、金正恩氏と金与正氏のタンデム(二頭馬車)体制に転換していくのだと思う。いずれにせよ金王朝の支配を永続させるということが北朝鮮については最大の目標である。

 ちなみに、<人工知能(AI)による解析の結果、19年に140キログラム程度だった金正恩氏の体重は約20キログラム減った。超解像技術で顔面の映像などを分析し、一部メディアで話題となった「影武者説」には根拠がないと結論づけた。>(前掲「日経新聞」)ということだ。

 筆者は末期腎不全で腎臓への負担を減らすために、食餌制限と運動(エアーバイク)によってダイエットを続けている。19年11月には118キロだったのが現在87キロだ。2年間で20キロ程度のダイエットは100キロを超える人の場合、それほど難しくないと思う。なお、筆者の目標体重は70キロだ。

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