新手のコロナ詐欺の前振りなのか「連絡先記載なし」ハガキの意味は

2020年05月23日 16時00分

実在の日本政策金融公庫を装うハガキ

 新型コロナを悪用した詐欺も手が込んできて、支援金や特別融資を悪用するタイプには、専門家でないと見分けることができないような巧妙なものも出ているという。目先の資金繰りに目がくらみ、だまされないように気をつけたい。

 都内の行政書士の自宅には、実在する政府系の金融機関「日本政策金融公庫」からの特別融資を装うハガキが届いた。

「お客さまの申込書類を受領いたしましたので、お知らせいたします。今後、ご面談の日時等について、担当者から順番にご案内させていただきます」

 こう記載されたハガキは一見、本物に見える。

「『謹啓』『謹 白』の字の間隔が違いました。ホームページアドレスも電話番号も載っていません」(行政書士)

 申請のプロである行政書士だけにニセモノと見破った。そもそも申請していないのだから。それにしても、ハガキに連絡先もなく、詐欺にどのようにつなげるのだろうか。

 詐欺研究家の野島茂朗氏は「『ハガキ届きましたか?』『ハイ』と言わせるイエス・イエス話法は、伝統的なセールス話法です。被害者予備軍を信用させる手段でしょう。今後、手数料や口座確認の名目で数万円から数十万円を振り込ませようとする電話やハガキがくるでしょう」と語る。

 一方で、最近の詐欺グループにはポスティング部隊もいるという。

「ポスティングは怪しまれずに在宅状況、道の人通りなどを確認できます。高齢者の自宅を訪問する詐欺では、実行部隊がポスティングを兼務するようです。この事案も郵便ではなくポスティングでしょう。コロナ詐欺では不特定多数に、金融機関を装った餌をまくのにポスティングが使われているのです」と野島氏は話している。