11日のカタールW杯アジア最終予選ベトナム戦に1―0で勝利した森保ジャパンが、セットプレーに深刻な問題を抱えている。身長差のあるベトナム相手に有効との見方もあったが、MF伊東純也(ゲンク)のゴールによる1点にとどまり、最終予選5試合でセットプレーからの得点は「0」のままだ。

 一発でゴールをこじ開けられるFKやCKからの攻撃は、相手をなかなか崩せないときや格上から勝利をもぎ取るときに有効とされる手段。それが機能せず、ベトナム戦も含めてなかなか得点が入らない一因となっている。森保一監督は「そこから得点が取れていないのは認識している。どうやったら得点を奪えるのかいろいろな工夫をしながらやっている。課題としてきちんと取り組んでいきたい」と厳しい表情で語った。

 これまでの戦いで課題が解消されていない現状は、有効な解決策が見つかっていない証しだ。主将のDF吉田麻也(サンプドリア)は「いくつかデザインした形はあったが、うまくいかなかった。そこは改善しなきゃいけない。ずっと思っているんだけど…なんとかしたい。でも今はどうするのかというのは見いだせていない」と〝お手上げポーズ〟。セットプレー問題が解消されなければ、この先も厳しい戦いを強いられそうだ。