格闘技イベント「RIZIN.33」(さいたまスーパーアリーナ)で、関根〝シュレック〟秀樹(48)が、下馬評を覆しシビサイ頌真(30)に逆転勝ちした。

 劇的すぎる逆転だった。UWFのテーマで入場すると、1ラウンド(R)は首相撲で重いヒザ蹴りを食らうなど、苦しい展開。グラウンドでも下になり、こらえる時間が続いた。それでも意地のジャーマンを見せるなど反撃を試みる。

 2R、関根は気迫の雄たけびを上げ、スタミナも残りわずかながら、自ら奮い立たせてシビサイに襲い掛かる。そしてグラウンドの攻防から横を取り合うドッグファイトの体勢に持ち込むと、気合いと根性で相手をひっくり返してサイドを取ることに成功だ。

 さらにヘビー級ならではの重い鉄槌がシビサイのこめかみにヒット! 攻め疲れもあったのか、動きが一気に止まったシビサイはなす術なくなり、鉄槌を落とし続ける関根をレフェリーが止めて2R2分9秒で勝利した。

 29日の女子プロレス「スターダム」両国大会観戦を我慢し、30、31日に本来出場するはずだったプロレスのオファーもキャンセルして試合に臨んだ関根は「だからこそ負けられない。勝って皆さんにいい報告をしたい」としていたがまさに有言実行した形だ。

 試合後は「関根シュレック秀樹だよ。勝って言いたかったことは3つある。1つはUWF、プロレス、最強! 2つ目は警察官最強!」。そして「40代、50代、60代も。まだまだ平成生まれには負けない! 昭和生まれ、最強!」と叫ぶと「俺みたいなのでも、日本最強に、あきらめずに根性があれば勝てるんだよ! 病気があっても、あきらめずにいればいいことがるから。悩みがあっても俺に言ってきてや!」とメッセージを送った。