世界最大の格闘技団体「UFC」のロシア勢を巡る動きが波紋を呼んでいる。

 ウクライナ侵攻を受けて、スポーツ界ではロシアの選手を国際大会から排除する動きが加速。国際総合格闘技連盟(IMMAF)もロシア人選手の国際大会への出場を停止すると発表した。しかし、格闘技界で最も人気を誇るUFCはロシア勢を容認する動きを見せている。

 UFCは6日に、ロシア人のハビブ・ヌルマゴメドフ(33)の殿堂入りを発表。2020年10月に引退したヌルマゴメドフは総合格闘技29戦無敗でタイトルも獲得しており、実績は文句なしといえる。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻の最中でスポーツ界が連帯してロシア排除の動きを見せる中で、逆行する動きとも受け取られかねない。

 米国で活動するロシア人翻訳家はSNS上で「ほとんどのスポーツ協会はロシアとの関係を断ち切っているが、UFCはヌルマゴメドフを殿堂入りさせることを決定した。そのタイミングは偶然ではない。これはプーチンの声をサポートしているのではないか」と批判の声を上げている。

 一方で、ロシアメディア「スポーツSmi」はUFCの〝ロシア擁護〟はダナ・ホワイト代表の意向と指摘する。

「プロモーション会社AMCファイトナイトのカミル・ガジエフ代表によると、国際大会からの除外に脅かされる中でも総合格闘技に関しては、UFCのホワイト代表がロシアのアスリートの地位を維持しようとしていると述べた」と指摘。格闘技界に大きな影響力を持つホワイト氏がロシア勢の大会出場を容認する姿勢を見せているというのだ。

 実際にガジエフ氏はヌルマゴメドフの殿堂入りについて「ロシア人として、私はそのようなジェスチャーをしてくれたホワイトに感謝する」と言及。さらにロシアメディア「スポーツボックス」も「UFCはすべての世界のスポーツの流れに反対している」とUFCの動きを〝歓迎〟した。

 世界的な人気を誇るUFCは本当にロシア擁護へ傾いているのか。その動向に大きな注目が集まっている。