佐々木心音 コロナ禍で燃えた女優魂「映画は不要不急じゃない。私たちが声を上げないと」

2021年08月23日 06時15分

インタビューに応じた佐々木心音
インタビューに応じた佐々木心音

 9月16日から開催される「第31回 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」の上映作品「自由を我が手に」に出演する女優・佐々木心音(31)が、インタビューに応じた。多くの役者が存在意義を自問自答するコロナ禍。佐々木は悩みながら「心が折れたら終わり」と気持ちを奮い立たせていたという。


 佐々木は2013年に映画界の鬼才・石井隆監督の作品「フィギュアなあなた」で主演し、女優としてキャリアを積んできた。デリヘル嬢役やストリッパー役にも体当たりで挑戦し、必要であればヌードも披露した。

 映画「自由――」は自粛自粛の世の中、なんとか自由を取り戻そうとする若者たちと間違った正義感を振りかざし殺人を続ける運動家との社会問題を含んだサスペンスアクション作品。殺人を続ける運動家を俳優・津田寛治が演じ、佐々木は妹の連絡が取れなくなった姉のナギ役を演じる。

 佐々木は「久しぶりに『普通の役どころ』を演じたという感じです。逆にドキマギしてます。シンプルな役どころだから、逆に難しいという部分もあって。勉強させてもらってます。コロナ禍で、エンターテインメントとして相当、気持ちをぶちまけた作品になっていると思います」と話す。

 コロナ禍で俳優たちの悲報も相次いだ。作品を制作するにも、リスクが付きまとう世の中。映画界に「不要不急」という厳しい言葉が投げかけられたこともあった。

「その中でみんながどうリスクを背負うのか。もちろん作品にも影響が出てくるし、役者としてどうやって生きていこうかというところまで考えましたね。映画館がなくなる未来なんて考えられない。やっぱりあの空間で見るのが絶対必要ですし、映画は『不要不急』じゃない。必要なんだ、と私たちがもっと声を上げていかないと」

 大の負けず嫌いという性格でもあり、コロナ禍でも心が折れることはなかったという佐々木。それどころか「ウイルスへの怒りが増しました。そのエネルギーを役にぶつけてます」と笑う。

 ステイホームの期間中には「the art nude(ジ・アートヌード)」のタイトルで写真集を自主制作。佐々木は「家に閉じこもっている人たちに、何かパワーを与えられないかという気持ちでした」と明かす。

 その過程で「常に自分の殻を破り続けたい」という気持ちを再確認。女優業への意欲にもつながり「心が折れたら、女優として終わり。でも、好きだからやれている。好きじゃなかったらやれてないです」と力を込めた。

 自身の今後については「もっと日本の映画界を盛り上げる役者でいたいし、そういう存在でいたいですね」。コロナ禍でエンターテインメント自体に対して「生きるために必要ではない」という声も感じるというが、佐々木は「落ち込んだら『映画見て』って感じです。何かパワーを得ることができると思う」とその力を信じた。


 ☆ささき・ここね 1990年5月22日生まれ。東京都出身。女優業のほかにシンガー・ソングライターとしても活動。石井隆監督作品「フィギュアなあなた」で主演、園子温監督作品「TOKYO TRIBE」では婦人警官役に挑戦。映画「最低。」(原作・紗倉まな、瀬々敬久監督)では主役の彩乃役を演じた。

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