フジテレビ女子アナの“ステマ疑惑騒動”で、擁護派から異論が飛び出した。ダウンタウン・松本人志(57)がコメンテーターを務める「ワイドナショー」(同局系)が18日に放送され、騒動について〝問題ナシ〟かのようなスタンスを取った。これにSNSではまたまた疑問の声が噴出したが、あのフジアナOBは古巣に同調する主張を展開した――。

 騒動の発端は週刊文春の報道だった。

 同誌によると、フジが誇る美人女子アナ7人が都内の有名美容院Aで無料でカットやネイルなどのサービスを受け、その代わりに同店のSNSで写真が掲載され、宣伝にひと役買ったという。7人とは、今月から「めざましテレビ」のメインキャスターに抜てきされた井上清華アナ、宮澤智アナ、久慈暁子アナ、堤礼実アナ、三上真奈アナ、杉原千尋アナ、海老原優香アナ。別の美容院を含めればエース三田友梨佳アナで8人に上る。

 文春が電子版で14日、誌面で15日、それぞれ「美容室ステマ」と報じると、SNSはフジへのバッシングで炎上。ただ、〝問題ナシ〟かのようなスタンスを取ったのが18日放送の「ワイドナショー」だった。

 犬塚浩弁護士は「日本には規制法はないので、違法ではないのは間違いない」と解説。芸能リポーターの長谷川まさ子氏は「フジテレビの社内の規約に違反しなければ、私はいいかなと思う。インスタで美容室の前で撮ってるのを見たら、誰でもみんな(女子アナが)サービスしてもらってるなと思う」と理解を示す。スタジオで〝擁護〟の流れが続いたため、松本が「バランス取ってフジテレビがダメでしょう」と笑わせた。

 この番組構成では保身に走ったと思われかねず、SNSでまたまた疑問の声が噴出。だが、異論を唱えたのが、同局の元アナで現在は広告代理店を立ち上げて代表を務める長谷川豊氏(45)だ。

 取材に「古巣をかばうわけではないですが」と断った上で、金銭が発生したかどうかがポイントと指摘する。

 まずステマについて「クライアントがタレント側と契約書をかわして〝広告料〟として金銭を支払い、それを受けてタレント側が宣伝行為しているにもかかわらず、宣伝でないフリをすることをいいます」と解説。フジ女子アナのケースでは「無料でサービスを受けています。クライアントとしては、宣伝してもらえたら…との期待をもって無料でサービスしていて、正当な営業活動といえます」と語った。

 今回の騒ぎと比較されるのが、2012年に騒動になったペニーオークション詐欺だ。タレントの小森純が40万円、ほしのあきが33万円の謝礼をそれぞれ受け取り、実際には商品を落札していないのに落札したかのようにブログに書き込み、宣伝に関与するなどしてしまった。

 長谷川氏の見解は、ぺニオク事件では〝広告料〟が発生したからアウト、フジ女子アナのケースでは施術はタダで〝広告料〟も発生しておらず、セーフというわけだ。

 ワイドショー番組に出演経験のある山岸久朗弁護士もヤフコメで「施術を無料にされたから御礼にアップするというだけでは、個人的に訪れたという点では消費者と誤認はないのだから、そこまでの法的批判には当たらないのではないでしょうか?」と解説している。

 フジ広報部がいわゆるステルスマーケティングに該当する行為はないと考えております」と回答したのは、〝広告料〟が発生していないからと思われる。

 ただ、イメージが悪いのは確かだ。松本が「(女子アナたちは)これからしっかりと危機感を持ってやらないといけないですよね」とまとめたのが正論かもしれない!?