菅義偉首相(72)は8日の衆院予算委員会で、〝女性蔑視〟と取れる発言をした東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の進退問題について言及した。

 菅首相はこの日、立憲民主党の早稲田夕季衆院議員(62)による質問に対し、森会長の発言が「国益に取って芳しいものではないと、そう思います」と答弁。その上で進退については「組織委員会の理事や評議員が決めることになっているので、私自身が進退について問題にすべきでない」として、組織委員会の判断を尊重する意向を示した。

 自民党内では森氏の失言が「内閣支持率に影響を及ぼすのではないか」と心配されていたが、共同通信の世論調査によると、先月より9ポイント減にとどまり、安堵の表情を浮かべている。「森氏の問題は、菅政権に限定的の結果が出ました。立民をはじめとした野党各党の支持率が、爆発的に伸びなかったことが背景にあると分析されています」(自民党関係者)

 ただ永田町では、森氏が会長職を辞めない代わりに「体調不良を理由にして休みを取るのではないか」という衝撃的な情報が流れている。

 ある立民議員は「福山哲郎幹事長は『大半の国民が(森氏の)辞任を求めている』と強調しています。森氏が国民の怒りが冷めるまで…と会長職を休むようなことがあるならば『五輪開催が間近だというのに、会長職を休める理由を聞きたい』と追及していけます」と話す。

 さらに「緊急事態期間中の飲食で問題になりそうな自民議員が再び公になるのではないか」という噂も永田町ではささやかれている。菅首相はこの難局をどう乗り越えていくのか。