元格闘家の須藤元気参院議員(42)と立憲民主党(枝野幸男代表)執行部による須藤氏の離党届を巡る騒動の行方に大きな注目が集まっている。

 須藤氏は24日に新宿駅東南口で行われた、れいわ新選組の公認で東京都知事選挙(7月5日投開票)に立候補した山本太郎氏(45)の応援演説に再び駆け付けた。

 立民に提出した離党届が受理されない心境を須藤氏は「(立民に)3回離党届を出したが、受理してもらっていません。いまは中ぶらりんの状態です」とした。

 須藤氏は街頭演説の終了後、本紙の「立民を離党する意思は絶対に変わりはないか?」という直撃に「変わりありません!」と断言した。

 一方、須藤氏の山本氏への応援を静観中の立民内では、枝野執行部の求心力に陰りが見え始めている。

「須藤氏が離党届を提出して山本氏を応援した背景には、執行部が都知事選で独自候補者の擁立を見送ったこと、消費税減税など政策議論を執行部が受け入れなかったことがあります。枝野執行部の議論の仕方が民主的じゃありません。不満を抱える同僚議員は大勢います」(立民参院議員)
 立民内では党が応援する元日弁連会長の宇都宮健児氏でなく、須藤氏の山本氏支援に同調する動きが加速しているという。

 この件で街頭演説中に報道陣から質問を受けた須藤氏は「正直、ぼくではコントロールできないし、コメントできません」と話した。

 秋に予定される立民初の代表選挙は、枝野氏の再選が確実視されていた。だが、都知事選で宇都宮氏が惨敗すれば、党内の不満が爆発し、「枝野執行部の責任が問われるはず」(立民参院議員)と言われている。