NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で存在感を見せているナインティナイン・岡村隆史(49)に、大役が舞い込んできそうだ。なんと今年の大みそかのNHK「紅白歌合戦」で、総合司会の座につくのではないか、とささやかれているのだ。昨年まで3年連続で務めたウッチャンナンチャン・内村光良(55)の後を継いで、昨年は視聴率が落ち込んだ紅白を立て直すことができるか。

 岡村は“神出鬼没の農民”菊丸として「麒麟がくる」の初回から登場。あまりにも謎が多い人物で、ネット上でも「菊丸の正体は?」と盛り上がりを見せていたが、15日放送の第9回でついにその正体が明かされた。

 織田家に人質としてとらわれた松平家の嫡男・竹千代(徳川家康)の実母・於大とその実兄・水野信元に仕える忍びであることが判明。水野兄妹の命を受けて、立場が不安定な少年・竹千代を陰で守り続けている。ネット上が「やっぱりただ者ではなかった!」と大盛り上がりとなったことは言うまでもないだろう。

 芸能プロ関係者は「いまや主人公の明智光秀を演じる長谷川博己以上に注目を集める存在です。菊丸の正体が分かった第9回の視聴率は、第8回よりも1・3ポイントアップの15・0%と持ち直し、局内も盛り上がっているそうです」。

 岡村演じる菊丸が家康を守る忍びということになれば当然、クライマックスの一つになる本能寺の変、その直後の家康の「伊賀越え」まで登場する可能性は高い。前出の関係者は「それこそ岡村は1年間、大河に出ずっぱりになるでしょう。菊丸人気がさらに高まれば、岡村の出番は大幅に増えることになると思います」と指摘した。

 岡村は「麒麟がくる」人気の一翼を担っているわけだが、そもそも近年のNHKへの貢献度は目を見張るものがある。その代表例が、レギュラー出演しているバラエティー番組「チコちゃんに叱られる!」だ。

 大ブームを巻き起こし、チコちゃんのセリフ「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は2018年のユーキャン新語・流行語大賞でトップテン入りしたほど。一昨年から2年連続で、チコちゃんと岡村は紅白歌合戦にも出演し、番組を盛り上げた。

 その時はあくまでゲストだったが、いよいよ今年の暮れには満を持して総合司会に就任するというプランが急浮上している。同ポジションは17年から3年連続で内村が務めてきたが、第2部が史上最低の37・3%だった昨年の視聴率不振により、今年の“続投”には及び腰になっているのだという。

 制作会社関係者は「今年の紅白も、スタッフを昨年から大きく変えない見込み。ストイックな歌番組というよりも、お茶の間の誰もが楽しめる近年の路線を踏襲するとみられています。総合司会として内村の後を継ぐのは芸人かバラエティータレントが濃厚で、大河とチコちゃんでNHKに大きな貢献をしている岡村が最有力だと言われるようになったのです」。

 岡村はこれまで数多くのテレビ番組司会を務め、MC力を発揮してきただけに、紅白総合司会の大役もキッチリとこなすだろう。また、年内をもって活動休止するために今年の紅白で最もスポットが当たる嵐とも、多くの番組を通して良好な関係だ。さらに大河ドラマの企画をするにしても、岡村がいれば心強いことこの上ない。

 岡村ほどの適任者はいない状況だけに、話は一気に進展しそうだ。