アイドルグループ「King&Prince」の岩橋玄樹(24)が29日、パニック障害の治療に専念するため、今月31日をもって事務所から退所することをジャニーズ事務所の公式サイトで発表した。一時は復帰が模索されていたが、警察沙汰となったスキャンダルと、〝後ろ盾〟がなくなったことで、復帰の道は完全に消滅してしまったという――。

 岩橋は2018年10月、パニック障害の治療に専念するため、同年11月から休養すると発表。2019年には3枚目シングル「君を待ってる」で一部の芸能活動の再開を発表したが、再度不安定な状態となり、同年2月に活動再開の見送りを発表した。

 サイトでは「この度、弊社所属タレント岩橋玄樹(King&Prince)は、2021年3月31日をもちまして、King&Princeとしての活動を終えるとともに、ジャニーズ事務所を退所し、新たな道へと進みますことをご報告申し上げます」と発表。

 岩橋については「症状が現れることもあれば落ち着くこともあり、一進一退を繰り返した約2年5か月に及ぶ活動休止期間を経て、最終的に岩橋自身が出した結論は、King&Princeとしての活動を終え、ジャニーズ事務所を退所し、新たな道を進むというものでした」とも報告している。

 サイトには岩橋のコメントも掲載され「現在も僕の病気は完全には治っていません」「僕の症状には波があり、ひどく症状が出てしまう時と、おさまっている時があります」などと、症状について説明。さらに「約11年間応援してくれて本当にありがとうございました。新しい道に進んでも僕はティアラ(=ファンの愛称)のことが大好きです」とつづっている。

 テレビ局関係者は「休養前の岩橋は、治療のために飲んでいる薬の影響か、つらそうに見える時もあった。復帰の話もあったが、時期尚早だったのは否めない」。

 この復帰計画も〝後ろ盾〟をなくしてからは、全く話題にも上がらなくなったという。その後ろ盾とは、キンプリを作り上げたジャニー喜多川さんだ。

「キンプリはジャニーさんが作り、かわいがっていたグループでしたから、岩橋のことも何とかしてあげたいと思っていた。でもジャニーさんが19年7月に亡くなられてからは、岩橋の復帰の話は全く聞かなくなった」とはある芸能プロ関係者。

 その一因となったのが19年2月、岩橋が休養している間に起こした警察沙汰だ。岩橋が外国人男性とともにコンビニでトラブルを起こし、警察に通報されパトカーで警察署に連れていかれたと、「文春オンライン」が報じたのだ。

 前出の関係者は「あれは復帰に水を差しましたね。最近のジャニーズはスキャンダルに厳しく、警察沙汰は一番嫌う。それでもジャニーさんが存命なら、復帰の道筋もあったかもしれませんが…。素行の問題で岩橋は、現在の上層部との関係があまりよくないと言われていた。復帰の道もなくなれば、退所という選択肢しかなかったのかもしれません」。

 岩橋が抜け5人体制となったキンプリの人気は、ジャニーズ内でも群を抜いている。5月には永瀬廉がNHKの朝ドラ、高橋海人は4月25日スタートのTBS系ドラマ「ドラゴン桜」に生徒役で出演する。岸優太は「VS魂」や「THE 鉄腕!DASH!!」などバラエティーに出演するなど、個々のメンバーの活躍は目覚ましいが、なぜかグループとしての冠番組が持てていない。

 制作会社関係者は「キンプリを推しているのは日本テレビですが、企画が上がっては消えての繰り返しのようです。こちらも、グループを作ったジャニーさんが亡くなったことが影響しているのかもしれませんね」と指摘する。