人気グループ「TOKIO」の長瀬智也(41)が来年3月いっぱいでジャニーズ事務所を退所することがわかった。22日夜、ジャニーズ事務所が発表した。残る城島茂(49)、国分太一(45)、松岡昌宏(43)の3人も4月にジャニーズグループ内に新会社「株式会社TOKIO」を立ち上げるという。3月の元SMAP・中居正広(47)の独立、NEWSの手越祐也(32)の退所に続き、またもジャニーズ帝国大激震。一体何が起きているのか――。 

 長瀬の退所は以前からささやかれていた。

「1年以上前から長瀬はジャニーズ事務所と退所に向けた話し合いの場を設けてきた。ただ、TOKIOは現社長の藤島ジュリー景子氏が手塩にかけて育てたグループ。慰留を続けてきたが、本人の決意は固く、最終的には事務所側が折れるしかなかった」

 そう明かすのは舞台裏を知る関係者。退所の背景にあるのは、方向性の違いとジャニーズの若返りだ。

 長瀬はTOKIOのボーカルとしてマイクを握ってきた。俳優としても数々のヒット作に主演してきた。しかし、近年は元メンバーの山口達也(48)の〝強制わいせつ事件〟などもあり、音楽活動は休止を余儀なくされている。また俳優としても、出演本数は減少している。

 一方でバラエティーでは長寿番組「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ系)と「TOKIOカケル」(フジテレビ系)を抱える。

「長瀬さんはバラエティーばかりの現状に辟易していたそうです。特に『鉄腕ダッシュ』はメンバーたちの年齢も高くなってきており、いろんな作業に体がついていってない。『しんどい』『やめたい』というのがメンバーの本音だった」(テレビ関係者)

 実際、番組ではある前兆が見て取れた。これまでほとんどTOKIOのメンバーだけで完結していたロケに、ジャニーズの若手グループ「SixTONES」の森本慎太郎(23)が出演。城島茂や松岡とともに、DASH島を訪れたのだ。森本は、その島の海で取れるヌタウナギという魚の内臓を素手で一気に取りのぞくというTOKIOでは城島だけができる秘伝の術を伝授された。

「まるで長瀬が抜けることを前提にしているかのような動きにも見えた」(同)

 昨年7月、ジャニーズ事務所のカリスマ的存在だったジャニー喜多川氏(享年87)が亡くなったことも大きい。代わりに強い影響力を持ったのが、生前ジャニーさんにかわいがられていたタッキーこと滝沢秀明氏(38)。同氏が真っ先に取り掛かったのが、ジャニーズ全体の若返りだった。

 芸能プロ関係者は「看板グループの嵐ですら全員アラフォー。キンプリ(King & Prince)の売り出しには成功しましたが、ジャニーズの悩みは若手グループが育っていないことにある。それを覆そうとしているのがタッキー。副社長という立場でありながら、一介の営業マンのようにテレビ各局に足を運んでは、必死に売り込みをかけているそうですよ。その姿を見た長瀬らベテラン勢も思うところはあったのでは」と話す。

 元SMAPの中居は3月にジャニーズを離れ、独立した。さらに今回、長瀬以外の城島、国分、松岡も来年4月にジャニーズグループ傘下に「株式会社TOKIO」なる新会社を立ち上げるという。社長に就任するのはリーダーの城島とみられる。

 上がつっかえて後輩の成長が妨げられるのならば、喜んで道を譲るということか…。

「長瀬さんは音楽だけでなく、映像にも興味があるそうです。一方で役者としての活動にも意欲的で、最近まで脚本家・宮藤官九郎さんのいる『大人計画』への移籍がウワサされていた。今後は枠にとらわれない〝表現者〟としての道を追及していくのではないか」(前出テレビ関係者)


 ジャニーズ帝国も過渡期に来ているようだ。