アイドルグループ「SKE48」の高柳明音(29)が27日にSKE48劇場で行われる公演でグループを卒業する。12年間グループの中心となって引っ張ってきた高柳のSKE48への思い、そして卒業後の夢とは――。名古屋を代表するアイドルのラストインタビューを前、後編2回にわたってお届けする。
 

 ――4月10日に日本ガイシホールで行われた卒業コンサートは自身でプロデュース。披露された35曲中34曲に出演した

 高柳 私はライブがアイドルの基本だと思っているのでとにかくライブするということにこだわりました。

 ――27日に行われる卒業公演がラストステージとなるが12年間のアイドル活動で思い出に残っていることは

 高柳 12年もあると思い出があり過ぎて、何が1番かわからないんですよ。でもまだ48グループが世間で認知されていないころからSKE48の先駆けメンバーとして頑張れたことは本当に自分の中で大きな経験でした。

 ――SKE48は自分にとってどんな存在だったか

 高柳 ずっとアイドルを夢見ていたし、アイドルというものに恋をしてた感覚ですね。だから私にはこれ(SKE48)以外必要なかったと言い切れます。すべての中心がSKE48でした。仕事はもちろんですけど私生活とかプライベートの時間も常にSKE48のことを考えてましたね。これをやったらもしかしたらSKE48に新しい何かができるんじゃないかとか…。それこそ12年の中心がSKE48でありすぎたので卒業した後、自分自身が中心になったらどうなるんだろうって思うところはあります。

 ――卒業後の夢や目標は

 高柳 やっぱりお芝居をやっていきたい。いくつか舞台も決まっていますし、ドラマや映画に出たいという思いもあります。名古屋で「映画MANIA」(東海テレビ)という映画紹介番組に出演していたので映画をやりたいという思いは強くなりました。名古屋でお仕事をする機会も増やしていきたい気持ちもあります。そして1人のタレント、女優として将来、SKE48のメンバーと共演したいという夢もあります。リアルにゼスト(SKE48の所属事務所)のスタッフさんに「私はいつかSKE48と仕事をしますので」と言っています。

 ――メンバーとはどんな仕事をしたい

 高柳 理想的なのは私がイベントや歌番組で司会をやっていて「SKE48のみなさんでーす」と紹介できるといいですよね。みんなが出てきて「久しぶりー、実は私もこのグループにいたんです」という感じで。「高柳明音の生まれてこの方」(ラジオ日本)というラジオ番組をやっているのでSKE48が新曲を出すときにはPRに来てほしいです。

 ――SKE48はこれからどういうグループであってほしいか

 高柳 がむしゃらで暑苦しいライブをするSKE48であり続けてほしいというのはありますね。そして頑張ることを恥ずかしいと思わないグループであってほしい。必死で、全力で、なりふり構わず頑張ることを恥ずかしいと思わないのがこのグループの良いところだと思うので。

 ――SKE48に入って良かった?

 高柳 幸せでした。自分という者を知ることができた場所でもあり、メンバーに出会えたことも幸せだった。何より自分を好きになってくれる人がいるっていうことは本当に幸せなことだと思います。私がSKE48に入ってから12年間の間に握手会で知り合ったりして結婚された男女のファンの方がたくさんいるんです。その中で自分の子供に「明音」と名前を付けた方が何人かいたんですよ。握手会で聞いただけでも5人いたんです。私自身も「明るい音」という名前がすごく気に入っているんですけど、だからこそ私から名前を付けたことを後悔されたくないと思って活動してきました。この世に生まれてきた「明音ちゃん」がみんなが幸せであってほしいですね。

 ――将来、その明音ちゃんたちがSKE48に入ってくるかもしれない

 高柳 夢がありますね。そのときはぜひ共演したいです!

(後編に続く)