大相撲秋場所(14日初日、東京・両国国技館)で新入幕を果たした逸ノ城(いちのじょう=21、湊)が「モンゴルの怪物」として大きな注目を集めている。
3日に千葉・松戸の佐渡ヶ嶽部屋で出稽古を行った逸ノ城。幕内貴ノ岩(24=貴乃花)らと25番取り、その後は大関琴奨菊(30=佐渡ヶ嶽)に胸を借りた。稽古後は「大関に胸を出してもらったので、思い切り当たった。いい稽古ができました」と充実感を口にした。
モンゴルから鳥取城北高に相撲留学し、5つのタイトルを獲得。卒業後は母校でコーチを務め、昨年9月の全日本実業団選手権で個人優勝した。今年初場所に外国人初の幕下付け出し15枚目格でデビュー。所要4場所での入幕は、幕内遠藤(23=追手風)に次ぐスピード昇進だ。出世に髪が追いつかずザンバラ髪を振り乱す姿は“モンゴルの遠藤”と言ったところか。
身長192センチ、体重199キロの体格と怪力は将来性十分。その実力の片鱗をデビュー前から見せつける出来事があった。昨年11月の九州場所前、まだ初土俵すら踏んでいない新弟子の逸ノ城は、師匠に連れられて佐渡ヶ嶽部屋の稽古に参加した。すると、胸を借りた十両の関取を4番、5番と立て続けに負かしてしまったのだ。有望株とはいえ、このままではプロのメンツが立たない。幕内(当時)の琴勇輝(23)が急きょ、相手を務めることになったが…。結果は逸ノ城の完勝。琴勇輝は思わず「つ、強え」とつぶやき、稽古場は戦慄に包まれた。こうして「驚異の新弟子」の存在は瞬く間に角界内に知れ渡った。
本格的に相撲を始めたのは高校からで、潜在能力は遠藤以上。いよいよ「噂の怪物」が幕内でベールを脱ぐ――。












