ボクシングのWBO世界フェザー級王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)が10月31日(日本時間11月1日)にサウジアラビア・リヤドで同級15位リカルド・ブランドン(ニカラグア)に3ラウンド(R)TKO勝利を収めた。
エスピノサは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がフェザー級に転向した際の〝ラスボス〟と目される存在。日本のファンも注目するなか、試合は開始から王者が優位に立つ展開となった。そして3R、ブランドンが王者の右ストレートを被弾して左目の上をカット。ドクターチェックを経てレフェリーが試合をストップした。
今回の防衛戦では、当初の対戦相手だったWBO1位のロレンソ・パーラ(ベネズエラ)に健康上の問題が判明。試合直前になって相手がブランドンへ変更となっていた。
そうしたなか、米専門メディア「BOXINGNEWS24」は試合の論評記事を掲載。「対戦相手が変更されたことで、エスピノサがこの試合から得られるものが減った。王者の地位を守るためには、代役挑戦者を倒す必要があった。だが、パーラとの指名試合を勝ち抜くことに比べれば、その勝利が持つ意味は小さかっただろう。しかも、突然のドクターストップによって、その機会はさらに限られたものになった」と指摘した。
さらに「エスピノサのような世界王者が、わずか7日前に呼ばれた代役選手と戦う試合は、見ていて気が重くなるものだった。開始90秒で、ブランドンには身長185センチのフェザー級選手(エスピノサ)を相手にするためのフットワークも体格もなく、まして意味のある攻撃を組み立てる力もないことが分かった」と記した。
その上で「パーラの出場がなくなった後、放送枠を埋めるために連れてこられた、いわば犠牲者のような存在がブランドンだった。ドクターが目のカットを理由に試合を止めた時、それは劇的な世界戦の結末というより、むしろ慈悲によるストップのように感じられた。誰も得をしなかった。エスピノサは、何も新しいことを示さない3ラウンドの実戦練習をこなし、ブランドンは打撃を受けた末にファイトマネーを手にし、観客は本物のタイトルマッチを見る機会を奪われたのである」と結んだ。
対戦相手の変更と負傷が重なり、モンスターにとっては〝参考外〟の試合となってしまったようだ。











