【女子ボートレーサーインタビュー 松本怜(132=福岡)】
――2020年11月14日に若松でデビュー
松本怜 もう6年ですか。そんなに経っているとは。早いですね。あっという間です。
――ボートレーサーになる前は消防士だった
松本 約4年くらい勤めました。最初はパティシエか救急救命士かを考えていたんですよ。そこで救命士というゴロが格好いいなと思って学校へ行った。そしたらその学校は周りはみんな消防士を目指していた人が通っているようなところだったので「あれ?」って。けど、その時に憧れていた人が消防士を目指していて、それならば自分も目指してみたいなという気持ちが芽生えてきたんです。
――どんな仕事を
松本 火を消したり、救急車に乗ってその現場に行ったりという仕事をやってました。救急車も運転しましたよ。それは一番苦戦しましたね。まず道を覚えないといけない。一番最短ルートを選ばないといけない。地元じゃないところだったので、それが覚えられない、分からない。めちゃくちゃ苦労しましたね。病院への道も分からないといけないので自分で判断してこの道を通らないとなというのもあって難しかったですよ。あと急いで向かう、でも車を揺らすなとか。無理ですよ(笑い)。
――そこからボートレーサーへ転身
松本 消防士の仕事をしていろんな現場に行く中で、人って簡単に死ぬんだなというを思い知らされた。それを思った時に、たとえ明日、死んでも本当に後悔したくない、後悔しない生き方をしたいと考えるようになった。仕事をする時間というのは長い。それこそ一日の大半は仕事。それならその部分を趣味や好きなことにできれば充実するんじゃないか。当時の趣味はボートレースを楽しむことだったので試験を受けました。
――26歳でデビュー
松本 年齢に対するコンプレックスはあまり抱えてなかったですね。消防士をしていて好きなことを仕事にできたらいいなと思っていた中で、その時、好きだったのがボートレースだった。好きなことができる喜びというわけでないけど、その時に考えていたのは、ただそれだけでしたね。全然、マイナスな面は考えてなかったですよ。
――デビュー時はコロナ禍の真っただ中。苦労も
松本 養成所にいる時は、もう全然外出とかができなかった状態でした。それに比べたらデビューの時はまだ自由が利くという感じだった。なので何か苦痛を感じるとかはなかったです。
――当時の練習環境は
松本 今よりは練習ができなかったですね。少なかったと思うけど、でもデビュー当初だったし、それが当たり前みたいな基準、感覚はありました。今はこんなに練習できるのかという感じですけどね。
――2022年1月16日、児島で初勝利。4コースからのまくり差しだった
松本 その時の気持ちは、ただ「やったー」ですね。師匠の池永太さんからは「やっとか…」って。
――池永選手に弟子入りした経緯は
松本 もともと、養成所の原田富士男教官の勧めで池永さんがいるグループにペラ調整の練習とかをやらせてもらっていました。そこで直感で決めました。フィーリングですね。何が決め手だったのかと言われたら、今でも分からないです。私も直感でずっと生きてきたタイプなので…。結果的に、その直感は大正解だったんじゃないですか。
――師匠からよく言われることは
松本 レースのことに関してはよく叱られますね。私がマジでヘタすぎて全部怒られていました。道中で抜かれるし、ターンマークは漏らすし…。褒める要素がなかったと思う。
――熱の入った指導も
松本 あまり池永さんにそのイメージは湧かないと思いますが、結構きつくも言われたりもしました。でも、その中に愛があるなって…。怒られながらも感じますよ。今は褒められるようなことはないけど「前よりはマシになった」とは言われますね。
――現状、自信があるところは
松本 う~ん。もう気合い、気持ちだけかな。メンタルをしっかりつくれた時は割りといいのかな。でもそのメンタルをつくるのが難しい。メンタルを持っていけなくて、それで自信がなくなって勝てないというのが多いかな…。
――課題は
松本 正直、全部だと思っています。スタートからターンから…。整備力やペラ調整とか全部足りないと思っています。
――意識するのは
松本 調整力の向上ですね。調整が合えば、エンジンを出せれば、こんな私でも着が取れるので。
――今の目標、今後の目標は
松本 今はまずA1級になることと、初優勝することです。それができたらどんな景色が見えるんだろうという思いがあります。その景色が見られてないというところでずっと止まっている。なのでゆくゆくの目標はあまり考えられてないですね。今の目標を達成した時に、何が見えてくるのか、自分は何を求めるようになるのか、その思いが今は一番大きいです。
――休日は
松本 愛犬と遊ぶか、海外に旅行したりします。一人旅とか好きなので。
――最近はどこへ
松本 直近では台湾に行ってきました。去年も一人でマレーシアに行きましたよ。言葉は全然しゃべれないけど日本語でノリと勢いです。
――魅力は
松本 日本で生活していると、この環境が当たり前になってくる。でも海外に行くと、その日本の生活がありがたいと思えるんですよ。トイレがめちゃきれいとか、言葉が通じるとか。当たり前のことって本当は当たり前じゃない。でも生活に慣れると勘違いするんですよね。人間は欲深い。だから、それを当たり前じゃないと思える環境へ行くのはいいことですよね。
――行きたい国は
松本 いろいろあるけど、来年はオーロラを見にカナダへ行きたい。私の死ぬまでにやりたいことリストの中に入っています。まずはそれをやりたいですね。
――ところで結婚相手募集中と耳にしたが
松本 現在進行形っすよ。誰かもらってくれそうな感じで…。募集中とうまい具合に書いておいてください。












