元宝塚歌劇団星組トップスターで女優の瀬戸内美八が14日、大阪市内で行われた朗読歌劇「心中・恋の大和路」の取材会に出席した。

 同公演は、江戸時代の歌舞伎作家・近松門左衛門の「冥途の飛脚」を題材に1979年、瀬戸内が主演した舞台を朗読歌劇として再演するというもの。今回は、忠兵衛役を瀬戸内、梅川役を南風舞が演じる(役替わり=忠兵衛・壮一帆、梅川・愛加あゆ)。公演日は、6月24~28日に東京・草月ホール、7月2~3日は兵庫県立芸術文化センターで開催される。

 同作が初めて上演された当時について「菅沼(潤)先生が『これやろう』とおっしゃった時に、私は歌舞伎も見たことないし、日本物も全然できないし、初日が開くまでは大変不安でした」と心情を吐露した。

 ところが「初日に見た人が泣いて『明日も見る』と言い出して、うなぎ登りってのを初めて経験しました。千秋楽には超満員になりました」と振り返った。

 自身が演じる忠兵衛の魅力について、「一途な所。一生懸命に梅川を愛せる、そういう人がいるんだなと思うし、そういうところが忠兵衛のいいところ」と語った。

 同作は今までに何度も再演を重ねてきた。「人が人を愛する心。忠兵衛が梅川を愛する(気持ちは)、本当に純粋だとお客さまがわかってくれて、涙を流してくれる。時代が変わっても、本筋は人間って変わらないんじゃないか」と説明した。

 忠兵衛を演じるのは19年ぶり。「いらっしゃらなくなった方たち(菅沼氏ら同作に関わった人たち)の思いってのは、私にはよく分かる。その人たちに伝わるくらい一生懸命、取り組みたい」と意気込んでいた。