俳優のいしだ壱成(51)が自身の演技論と半生をつづった著書「一生俳優 死ぬまで役者」(デザインエッグ株式会社)を刊行した。精神的不調を要因に一時は表舞台から姿を消していたが、現在は俳優として再起。しかも最近「若返った!」とSNS上で話題になったことも。そんな壱成が、自身の半生を振り返り、再起に導いてくれた父・石田純一への思いを語った。

 1990年代に放送されたドラマ「未成年」「聖者の行進」(ともにTBS系)で主演を務め、その熱演ぶりから憑依型俳優と称された。今回の出版にあたり壱成は「俳優は人生の生きざまが反映される。俳優さんにも読んでほしいけど、今もがいてる人に『大丈夫だよ』と伝えたくて」と話した。

 壱成が2歳の時に両親が離婚。幼少期から人の顔色をうかがい、気持ちを理解するのが早かったという。「大人の世界で『今、笑っていいのか。黙るべきか』を察知する。苦しかったけど今思えば『演じる力』の種だった」と振り返る。

 父・石田との再会は16歳の時。石田の勧めで俳優の道に進むと才能が開花し、スターの階段を一気に駆け上がった。だが、一方でストレスから双極性障害を発症。療養を兼ねて2018年に石川県に完全移住した。俳優業から離れ、アルバイトに応募するも受からず経済的に困窮したこともある。離婚も報じられ、頭髪が薄くなり、老け込んだ様子は世間に衝撃を与えた。

 見かねた石田が「壱成は役者をやるべきだ」と東京に呼び戻した。ただ、石田もコロナ期間の会食が批判を浴び、大バッシングの渦中にあった。「『助けて』と言ったら『ごめん。俺も精いっぱいで、お金は貸してやれないんだ』と言われた時もあった」と言う。

 どん底を経験した2人だが、壱成は俳優業に復帰し、23年に映画「散歩屋ケンちゃん」で石田と親子共演も果たした。石田も焼き肉店の経営が軌道に乗り、メディア出演も増加した。

 SNSでの「若返った」の声に壱成は「4年前の植毛もあるけど中身から変わった。たばこもお酒もやめたし、周りに支えてくれる人がいる」と感謝を語る。石川時代の写真を見つめ「よく頑張ったな」と声をかける。「今はあれだけの経験をさせてもらって、感謝してます。経験しないとできない演技って絶対ある。演出家から『業の深い役者はかっこいい』と言われて、うれしかった」

 メンタルも仕事も今が一番安定しているという。

 石田には壱成と女優のすみれ(母は松原千明さん)に加え、妻の東尾理子との間に3児がいる。昨年の理子の誕生日にはきょうだい全員がそろい、誕生日会を開催。壱成は「理子ちゃんの理解もあるけど、父じゃないと全員を集めるのは不可能。本当にモテる。女性だけではなくてオジサンからも『オレたちの希望だ』って言われて」と男女を問わない石田のモテっぷりに感服する。

 最後に「石田純一の人生は大変過ぎますね。お互いによく生きてたねと話してます」と笑顔を見せた。何度でも再起する遺伝子はしっかりと受け継がれている。