8日に投開票を迎える衆院選は各社情勢調査で自民党に過半数を超える勢いがあると報じられている。その状況で小池百合子東京都知事は自民党候補の応援を行っている。「勝ち馬に乗った!?」との指摘もあるが、実は選挙後を見すえた動きだった。一体どんな目的があるのか。
東京24区から出馬している自民党の萩生田光一幹事長代行の事務所は6日に小池氏が応援に駆けつけることを4日、公表。小池氏は現在海外出張中で、6日に帰国してすぐに萩生田氏の元に行くことになる。
過去の国政選挙で小池氏は自民党や公明党の候補を応援していた。今回も対応が注目されており、これまでに東京都内の自民党候補の応援を複数回行っている。都政関係者は「東京一極集中の是正が議論されるなかで、特に税収格差是正の件で政府・与党は固定資産税や法人二税について国が地方に再分配することを検討していました。結論は先送りとなりましたが、税収を奪われる形になるので東京都は反対をしています。小池氏は、その方針で共闘できる東京都選出の候補者を応援するということです」と同氏の狙いを明かした。
法人二税とは法人事業税と法人住民税のことで、法人の事業所がある自治体に納められる地方税だ。この地方税収をめぐって東京都とほかの道府県で格差が広がっており、是正すべきとの声が高まっていた一方で、小池氏は「東京を狙い撃ちにしている」と反発していた。
「小池氏が自民党候補の応援に入ったのは高市早苗首相との間で税収格差是正議論について一定の担保が取れたからです。国と都で協議体を設置してそこで話し合うことになりました」(同)
小池氏が官邸を訪れたのは1月22日のこと。国と都にまたがる課題を解決する協議体の設置で高市氏と一致したと報じられていた。
小池氏が共闘する仲間作りに動いたのは、自民党内にいろんな意見があるからだ。気勢を上げているのが自民党の税調会長を務める小野寺五典氏。小野寺氏は選挙戦中の演説を自らのXで公開している。演説では税調会長として東京一極集中の是正に取り組みたいと話す流れで、「この選挙が終われば、おそらく小池知事と戦うことになります」と明言していた。
東京都には企業の本社が集中している。それゆえに地方でモノを消費しても収益は東京都にある本社に入る。ということは、税収は本社のある東京都に入ることになるのだ。小野寺氏はこうした東京都だけにお金が集まる税の仕組みを是正し、「東京も地方も共に豊かになるようにしたい」と訴えた。
この演説を受けて、前出の都政関係者は「小池氏と高市氏との間で協議体設置で話はついています。高市氏を飛び越えて小池氏と小野寺氏が戦うことはありません。そもそも小池氏に戦う意志はないです」と首を振った。
続けて「〝東京都vs地方〟という構図にしたいのでしょうが、都と地方が戦うことではありません。そもそも都や地方ではなく国が主体的にやるべきことです。国が特区を活用するなどして本社機能の地方移転を促進するなどやりようはあるはずです。再分配は根本の解決になりません」
通常、党税調により与党税制改正大綱が年末に決定され、これをベースに翌年度の税制が決まってく。税収格差是正の問題は2026年末までに結論を出すという。
選挙応援で仲間を増やせば小池氏が議論の主導権を握ることになるかもしれない。












