ロンドンの王立裁判所で先週に行われたヘンリー王子の高等法院公判で、王子に執着していることで知られる女性ストーカーが、王子の数メートル後方に座っていたことが分かった。英紙エクスプレスが26日、報じた。

 ヘンリー王子は先週にデーリー・メール紙などの発行元であるアソシエイテッド・ニュースペーパーズ・リミテッド(ANL)との裁判に出廷して、21日には証言台にも立った。いつ女性が現れたかは明らかにされていない。

 ヘンリー王子の私設警備員は、この女性が、王室のために働く民間諜報機関が作成した要注意人物リストに載っていることを確認したが、この女性が過去にヘンリー王子の周囲に何度も現れたことがあることを知っていたにもかかわらず、どうすることもできなかったという。

 情報筋は「彼ら(私設警備員)にできることは何もありません。彼らは警察ではありません。ここは公共の建物であり、彼女にはそこにいる権利があるのですから」と指摘した。さらには「「彼(ヘンリー王子)は明らかに常に自身の安全状況を心配しており、このような状況は理想的ではない」と付け加えた。

 ストーカーとされる女性は精神的な問題を患っていると見られており、昨年9月にはヘンリー王子が「ウェルチャイルド・アワード」に出席した際、ロンドン中心部のホテルのトイレに20分以上も隠れて、その後に王子に接近していたと報じられている。

 またこの事件の2日後には、同女性がロンドン西部の爆発傷害研究センターで王子の近くにいるところを目撃されたことを治安当局筋が確認している。

 このストーカー事件は、12月に内務省が命じた、ヘンリー王子に対する安全保障上の脅威に関する継続的な調査と重なっていた。ヘンリー王子夫妻は2020年に王室の公務を退いた後、警察による英国内での保護を剥奪されたが、ヘンリー王子はこれを「受け入れ難い」としており、内務省は5年ぶりに英国における王子の安全確保の見直しに着手している。

 ヘンリー王子が国費による自動的な保護を受ける権利をめぐって内務省を相手取った法廷闘争に敗訴したにもかかわらず、今回のセキュリティ見直しは政府の政策における重大な転換を示すものとなる。リスク管理委員会は徹底的な評価を実施しており、結論は王室およびVIP執行委員会(Ravec)に提出される。英国滞在中のヘンリー王子の自動的な保護に関する決定は、まもなく発表される予定だという。