ベトナムから密輸した安いコメを国産と偽って、高値で日本で販売した疑いでベトナム人らが摘発された。日本政府の「おこめ券」に賛否が巻き起こるなど、日本国内ではコメの高騰化をめぐってピリピリムードが漂っている。そんな状況下で300トンものコメ偽装をしたということで衝撃が広がっている。
大阪府警は1日までに、ベトナムから密輸した外国産米を国産米と偽って販売したなどとして、詐欺や米トレーサビリティー法違反容疑などで、ベトナム国籍の食品販売会社経営の女(37)と夫(47)を追送検した。いずれも関税法違反罪などですでに起訴されている。
両容疑者は、30都府県の小売業者に約300トンを販売し、約1億3000万円の利益を得たとみられている。2人は今年3~9月、愛知県などの4業者に外国産米計約8トンを国産米と偽り、計約498万円をだまし取った疑いが持たれている。女は「ベトナムで安くコメを仕入れて日本で売れば、利益が出る」と供述している。
府警によると、2人は2~6月、20回以上にわたって、コメ計約570トンを密輸していたという。ベトナムに指示役がいるとみられ、組織的に密輸を繰り返したとみて、経緯を調べている。
女はベトナム産の果物や野菜の輸入販売を行う会社を経営し「緑豆」と表記したコメを輸送コンテナで密輸していた。
ベトナムでも日本でコメが高騰化しているのは知られているという。ベトナム事情通は「日本のコメ不足、高値問題は、コメ輸出世界2位のベトナムでも『コメ輸出国のベトナムにチャンス』と大きく報じられています。しかし、日本は農産物に非常に高い価格をつける一方、技術基準、品質、残留物などに関する厳格な基準が伴うことが知られています。ベトナム農産業界では『鉄壁』と称しているほどです。そんな中、今年6月『低排出グリーンベトナムライス』というブランド名のジャポニカ米500トンを日本に初めて輸出したばかりでした」と指摘する。
今回の事件は個人の犯罪にとどまらず、ベトナムの国を挙げてのコメ輸出の努力に泥を塗ったことになるという。
「ベトナム側の輸出の際のチェック体制が甘かったことを露呈することになり、ベトナム米のイメージに大きなリスクをもたらします。ちょうど2025年、ベトナムのコメ輸出は急落しており、1~9月の輸出額は前年同期比で20%減と深刻な状況でした。今回の事件が10月に発覚して以降、ベトナムから日本への農産物すべてが『100%検査』対象となる可能性があると心配されています」と同事情通は話している。












