シンガー・ソングライターの坂本つとむ(62)が、映画「サイレントナイト」(22日公開)の主題歌「Oh!Lady」、挿入歌「あいつ…」「愛しのHoney Bee」をそれぞれ作詞作曲した。還暦を迎えた2023年にTikTokでバズった坂本は同曲に込めた思い、「大先輩」と表現するミュージシャンで俳優の大友康平(69)との思い出などを語った。

 歌手の矢沢永吉に憧れを持つ坂本は、23年にリリースした楽曲「人生上等!~O世代の身上書~」がTikTokでバズった。リーゼント姿で「Aちゃんにあこがれ 今Gちゃん♪」などと自虐的に熱唱。TikTokに投稿した同曲の3本の動画はZ世代に刺さり、再生数はそれぞれ300万、400万、200万を超えた(19日現在)。

「サイレントナイト」は、過去を捨て北海道・小樽で静かに暮らす元極道の男性が、ワケあって自身が実父だと名乗れないものの、実娘を守るために戦う姿を描いたフィルムノワール。俳優の菅田俊が主人公の男性役、大友が会社経営者役、坂本が同社社員役だ。

 坂本は「Oh!Lady」を作る際、映画にあるバイオレンスの部分のヒューマンテイストを大切にした。寡黙で不器用だが、内に秘めた愛情を持つ主人公を思い浮かべたという。

「主人公の人生には、娘の他にもその母親がいて、さまざまな“Lady像”がある。あっさりした曲だけど、深い。あえてストレートな歌詞で勝負した。『Oh』を吐息交じりに歌うことでいろんな思いや愛を表現した」

「あいつ…」には、「お前」呼びが「あいつ」呼びに変わる男女の距離感を投影した。

「愛しのHoney Bee」では劇中の会社の宴会シーンで、坂本がハチマキを巻いて歌っている。ノンアルコールで酔っ払いを演じた。

「今見返すとちょっと自然体過ぎたかな。酔っ払いの演技はちょっとやり過ぎたけど」と苦笑い。

「大友さんは、ロックンローラーとしても役者としても大先輩。役でも『こいつ、また始まったよ』『よく俺の前で歌えるな』みたいな顔してるけど、これはマジの顔だと思う」と振り返った。

 乱闘シーンにも挑戦した。

 大友とともに殴られ「血のりをつけて2人で撮ったオフショットは、僕の宝物」とほほ笑む。アクションの際、受け身などを念入りに練習したというが、「無我夢中だったから気が付かぬうちに腕を捻挫した。それだけ役に入り込んで、自分でもビックリ。アクション監督はすごい心配してくださったが、これも思い出の一つ」と言う。

 大友とは宴会を開いた。

「日本酒をたくさん飲んで盛り上がり、大友さんはオヤジギャグを連発した。小樽での撮影はすごいいい思い出になった」

 演技に挑戦したことは本業にもいい影響を与えそうだ。

「ロックンロールって、がなるだけじゃない。歌詞もセリフだ。メロディーに気持ちをもっと深く乗せてリスナーの方に伝えたい」と語気を強める。

 今後の俳優業にも意欲がある。還暦を過ぎても情熱は全く衰えないロッカーはすでに、次なる目標に向けて走り出している。

 ☆さかもと・つとむ 1963年1月24日生まれ。名古屋市出身。31歳で遅咲きのメジャーデビューを果たす。都内を中心に年間400本以上のライブをこなしてきた。