テレビ東京系の刑事ドラマ「コーチ」で、唐沢寿明演じる主人公の一部セリフが〝修正〟されていた。

 警視庁警務部・人事二課勤務のベテラン警察官の向井(唐沢)が、都内の警察署に派遣され、若手刑事の能力を巧みに引き出していくドラマ。その「コーチ」ぶりが好評で、視聴率も世帯で5%台後半から6%台(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録し、10月期ドラマの中で健闘している。

 直近の3話(10月31日)と2話(同月24日)では、ラグビーのシーンが映しだされた。土ぼこり舞う河川敷のグラウンドで、チームは不明ながら集団がボールを奪い合っている。向井はレフェリー。警察とは関係のない場所だが、向井はラグビーとは知らせずに指導する刑事を誘いだすようだ。

 3話では、尾行捜査に悩む目黒北署の西条(関口メンディー)がグラウンドを訪れ、「何やってんだ?あの人」と驚かされる。視線の先では向井が笛を吹き「ノックフォワード」とジェスチャーも交えてコールした。

 西条の隣には、東新宿署の所(犬飼貴丈)もいた。所は2話で、取り調べについて向井から「コーチ」を受けていた。同様に向井のレフェリー姿に驚いたのだが、その時の向井は選手に「ノックオン」と告げていた。

 ラグビーの国際統括団体・ワールドラグビーの決定を受け、日本協会が用語の変更を発表したのは今年初めのこと。ボールを前に落とす「ノックオン」が「ノックフォワード」に、敵ボールを奪う「ジャッカル」が「スティール」に、「ゴールライン」は「トライライン」となるなど、プレーの実態により即した言葉に変わった。ただ、徹底されているかというと、最近でも国際試合で外国人レフェリーが「ノックオン」などとコールすることがある。

「コーチ」の中では、向井のセリフが適切な用語に〝修正〟された形だ。

 劇中、西条は「何でここに誘われたのか全く意味が分かりません」と所に話す。だがラストで、向井に「僕をラグビー場に誘ったのは、アドバイスをくれるためですよね?」と問う。体の大きい西条は尾行で目立ちやすく、苦手にしていた。向井は「見た目(体の大きさ)でプレッシャーをかけて相手(犯人)のミスを誘う。君にはそれができる」とラグビーに例えて答える。所は観戦にハマったといい、ラグビーはドラマのキーアイテムになりそうだ。