明石家さんまが30日深夜放送のMBSラジオ「ヤングタウン土曜日」に出演。山田洋次監督の最新作「TOKYOタクシー」に出演したと明かした。

 さんまは出演の経緯を「天下の山田洋次、で、木村(拓哉)が主役でオファーが来たら、断るわけにはいかないねん」と説明。御年93歳の巨匠の演出法について「何か知らんけど、その日ターゲットを決めて、何べんも(NGを出して)やらせて周りの緊張感を引き出すというやり方を(する)。ターゲットはほとんど新人やねんけどな。『はいもう1回!』『はいもう1回!』って言われんねんけど」と解説すると、「その日、(ターゲットは)俺だったんですよ」と付け加え、スタジオを震撼させた。

 そもそもさんまは「電話口の声」の役だったのだが、なぜか現場スタジオに来るよう指示されたといい「普通、近場のスタジオでいいでしょ? 電話ですよ。呼ぶことはないと思うねんけどもな」と愚痴った。

 渋々、現場に向かったが「そしたら音声さんが『これ無理です』ってことになって、別部屋に入れられて。ほんなら、来る必要なかった…」としょんぼり。

 また「ぎっくり腰になってな」というセリフがあったが「俺っぽさも出さなあかんと思って『あのな~〝見ての通り〟ぎっくり腰やねん』って。見えへんのに(そう言うギャグ)。そしたら監督が『さんまさん、これ見えてないんですよ。これ電話なんですよ』。分かってるけど…」とダメ出しを食らってしまったという。

 結局、周囲のスタッフの説得もあり、その言い回しが採用されたが「(山田監督に)『すいませんが〝見えへんけど〟って足してくれます?』って言われたんですよ。俺はそれはイヤだったんですよ。『見ての通りぎっくり腰やねん…見えへんけどな』って消すのは、自分のポリシーの中で。電話やのに勝手にしゃべってるってイメージだったんですけど『足してくれますか』って言われて『は、はい…』とか言うて」とこぼした。

 さらに山田監督から「さんまさん、さっきから大阪弁ですけど、大阪弁やめてもらえます?」とも言われてしまったとか。撮影前日に、マネジャーに「大阪弁でもいいのか?」と確認させ、OKが出ていたと聞かされていただけに「ちょっと待ってくれと。マネジャーに『昨日、そやから言うてたんや!』って言うてやな。そしたらスタッフの声が聞こえるんですよ。『そういう決まりでしてますんで』。『ほな、わかりました…。大阪弁、抑え気味でいきます』言うてやな」と困惑顔。

 他にも多くの理不尽と思える演出があったそうだが、憧れの山田監督の指示だけに、すべて受け入れたというさんま。それを聞いていた村上ショージが「2本目はないね」と笑うと、さんまは「ない! 絶対呼ばれない!」と苦笑していた。