コント日本一決定戦「キングオブコント(KOC)」の3年連続ファイナリストであるお笑いトリオ「や団」が今年、初めてとなる「ザ・ファースト・ワールド・ツアー」と題したライブツアーを行っている。このツアーの先に見ているのはもちろん、悲願のKOC優勝だ。取材に対し、プロレスファンである本間キッドは「KOC王者としてウルフ・アロン選手のデビュー戦に呼んでほしい!」と夢を語った。

 や団は本間と中嶋享、ロングサイズ伊藤の3人組。昨年までは東京だけで単独ライブを行ってきたが、今年は6月末から7月末にかけて東京、名古屋、大阪を回るライブツアーを開催している。東京、名古屋はすでに終了し、7月19日に大阪・新世界ZAZA HOUSEで2回公演、さらにもう一度東京に戻り、30日に北沢タウンホールで2回公演を行う。

 初のツアーだけに、名古屋と大阪では公演後の夜に打ち上げと称して遊びにも精を出したいところだが、本間は「全部日帰りで、遊びには行けません」と苦笑した。

 コントが専門のや団は、昨年までKOCで3年連続決勝進出。その間の成績は3位、5位、4位と決して悪くはないが、優勝にはまだ届かないでいる。「毎年言ってますが、今年こそ優勝です! このライブツアーでKOCに持っていくネタを決めたい」と本間は言う。

 3年連続で決勝に進んでいるため、周囲からは「決勝に行くのは当然」と見られるが、中嶋は「決勝に行って当然なんてことは絶対にない」、本間は「僕らはその前、14年間も決勝に行けなかったんで、難しさは一番分かってます」。

 昨年のKOCでは1点差でファイナルステージに進めず、涙をのんだ。「ファーストステージで1点差で負けたラブレターズが優勝したんで、メチャクチャ悔しい。でも彼らは5回目の決勝で優勝した。手の内が分かった状態でも優勝できるという希望にもなりました」

 KOCでは昨年からダウンタウン・松本人志が審査員を外れ、代わりにシソンヌじろうが入った。会場の雰囲気は変わったのか? 伊藤は「そんなに雰囲気自体は変わらない。司会の浜田雅功さんはいたし」、本間は「松本さんに見てもらいたかったな、というのはありますけど」と話した。

 KOC3年連続ファイナリストでも、芸人の仕事だけで生活するのは今でも「ギリギリの線」だとか。本間は「まだ後輩のお見送り芸人しんいちにおごってもらってます。僕ら3人なんで、ギャラは3等分だからどうしても少なくなる。それに賞レースで優勝すると、ギャラは“チャンピオン価格”になる。しんいちはR―1王者ですからね。やっぱり僕らも優勝しないと」。

 トリオだが、それぞれの趣味は全く違う。中嶋は「1日2杯は食ってます」と言うほどのラーメン好きとして知られる。本間は、今年5月に放送されたテレビ朝日系の人気バラエティー番組「アメトーーク!」の「今熱い!!女子プロレス芸人」に出演するほどのプロレス好きとして知られる。

 そこで悲願の優勝のため、中嶋に「優勝するまでラーメンを断つ」という“願掛け”はどうか?と水を向けると、「絶対しないです! それはムリ」。本間も“プロレス断ち”は「一切しないです」と断言した。伊藤は「僕がやめろと言われてつらいのはたばこかな? やめないですけどね」と笑った。3人とも願掛けは一切せず、優勝を目指すという。

 プロレスファンである本間が今、注目しているのがウルフ・アロンだ。2021年東京五輪柔道男子100キロ級金メダリストのプロレス転向に「もうメチャクチャ楽しみにしてます。1・4のデビュー戦。希望の星ですよ。日本の柔道金メダリストが初めてプロレスラーになるって。これでプロレス人気が間違いなく高まる!」と興奮を隠せない様子だ。

 本間が言うようにウルフは来年の1月4日東京ドーム大会でのデビューが決まっている。本間は「その前に僕らが優勝したら、デビュー戦に“KOC王者”として呼んでくれませんかね」と壮大な夢を語った。1・4はファンとして毎年観戦しているというが、「いつも一番安い2階席で見てます。だから前の方で見たいです。放送席とか」。

 他の2人にも「優勝したらやりたいこと」を聞くと、中嶋は「東スポさんで『ラーメン放浪記』」、伊藤は「僕も東スポさんで麻雀の連載。『何を切る』『ここはイーピン切り』みたいな」と、こちらも壮大な(?)夢を語った。

 ☆やだん 本間キッド、1982年12月23日生まれ、埼玉県出身、本名・本間徹哉。中嶋享、1982年6月23日、埼玉県出身、本名同じ。ロングサイズ伊藤、1981年3月22日生まれ、神奈川県出身、本名・伊藤和希。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。2007年結成。コント日本一決定戦「キングオブコント」では2022~24年に3年連続で決勝に進出。今年は悲願の優勝を目指す。