第175回芥川賞・直木賞の選考会が15日、都内で開催され芥川賞に小砂川チト氏の「ゾンビ回収婦」、直木賞に朝倉かすみ氏の「けんぐゎい」が選ばれた。
直木賞候補作にノミネートされたお笑いコンビ「オードリー」・若林正恭の初小説「青天」は受賞を逃した。
文筆業にも注力する若林は2018年に、エッセー「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」で第3回斎藤茂太賞を受賞している。
「青天」は、高校のアメフト部を舞台に描いた青春小説。
直木賞選考委員の辻村深月氏は「最初の投票で同点になったのが朝倉かすみさんの『けんぐゎい』、蝉谷かすみさんの『見えるか保己一』。2回めの投票で朝倉さんの作品に満票がついた」と選考経過を説明。
若林の小説については「大変のびやかな小説。光る表現が多くあると意見が出た」と評価。「いい形の文章があって、それらが全ていい意味で計算をしていないのびやかな表情だった」と話した。
受賞に至らなかった理由は「初めての小説ということで、この先に若林さんがどんなものを書かれるのかを見てみたいという意見があった」「美点とされたところが、誰かにとっては物足りないものであった」としている。
辻村氏は「1999年が舞台の小説ですが、現代の読者に対して送り出す時に、解像度が高く描かれている。だからこそおもしろいという選考委員もいた」という一方、「現代の読者に送り出す時により普遍性の高いものとして、若林さんが次に何を書くのか見てみたいという意見も出た」と語った。
直木賞の選考委員は、浅田次郎氏、角田光代氏、京極夏彦氏、桐野夏生氏、辻村深月氏、林真理子氏、三浦しをん氏、宮部みゆき氏、米澤穂信氏。












