湿度が高くなってくると特に気をつけてほしい病気が水虫だ。足にかゆみなどの症状をもたらし、気づかぬうちに周りに感染を広げていることもある。水虫とはどういう病気なのか、皮膚科医の神島輪先生に話を聞いた。
――水虫とはどのような病気でしょうか
神島医師(以下、神島)白癬菌という真菌(カビの一種)が足の裏や指の皮膚に付着し繁殖して起こる皮膚感染症です。
――付着しただけでは感染しているわけではない?
神島 その通りです。白癬菌が付着したからといってすぐに発症するわけではありません。洗い流せば繁殖することはありません。しかし、衛生状態が悪く、湿度が高いなど白癬菌にとって過ごしやすい環境になることで、皮膚の角質を栄養源としながら皮膚の奥に入り込み、どんどん繁殖していきます。その結果水虫になる。
――水虫の症状はどのような形で現れますか
神島 主な症状として、皮膚が赤くなる、皮がむける、カサカサする、かゆみが出るなどが挙げられます。ほか、ジュクジュクした状態になったり、かかとが硬くなったりすることも。
――水虫が悪化したらどうなる?
神島 水虫=傷口みたいなもの。つまり、他の感染症につながりやすい。特にジュクジュクした状態になっていると、別の菌が入り込みやすい。例えば蜂窩織炎(ほうかしきえん)だと、足がパンパンになって腫れて歩けなくなることも。
――白癬菌は足以外にも感染することがあるのでしょうか
神島 はい、ほかに感染することもあり、それぞれ部位によって異なる名称で呼ばれます。多いケースが普通の水虫を放置したことで爪の方に移動した結果に起こる爪白癬。ほか、頭部なら頭部白癬といい、重症化すると脱毛症状を引き起こすことも。
――受診するならどの科でしょうか
神島 皮膚科ですね。症状に気づいたらすぐ受診してください。皮膚科を受診する約10人に1人が水虫といわれるほどで、決して珍しくなく、誰でもがなる病気です。恥ずかしがらずに受診してほしい。特に夏場は湿度も高くかゆみを感じやすいので、受診される方が増える傾向にはありますが、一年を通して水虫になる可能性はありますよ。
――水虫の診断方法について教えてください
神島 皮膚科での顕微鏡検査が必要です。皮膚や爪の一部を採取して検査を行い、白癬菌の有無を確認します。見た目だけでは他の皮膚疾患との区別が困難なため、正確な診断には検査が不可欠です。
☆かみしま・りん 日本抗加齢医学会専門医、日本レーザー医学会認定医、日本皮膚科学会正会員、サーマクール認定医、ウルセラ認定医。東京女子医科大学を卒業後、東京女子医科大学病院、シロノクリニックなどを経て、水道橋ひふ科クリニックを開業。











