ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)とWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)の夢対決について、元世界王者が独自の見解を示した。

 3月末に行われた2024年度年間優秀選手表彰式で、井上は「中谷君、1年後の東京ドームで日本ボクシングを盛り上げよう」と呼びかけ、中谷も「やりましょう」と呼応。直接対決の機運が一気に高まった。

 元WBC世界フライ級王者の内藤大助氏は自身のユーチューブチャンネル「内藤大助のチャレンジします!」で、モンスターの発言に注目。内藤氏は「日本のボクシング界のためを思って言ってるんだなと思った。盛り上げるためにね。そういう使命感を持ってるんじゃないか」と感心しながらも「ただ、実際やるかどうかだよね。俺は実現は厳しいんじゃないかと、ちょっと思ってる。まだ全然、未定というか…。(現時点では)〝リップサービス〟がほとんどな気がします」と冷静に指摘した。

 内藤氏が懸念するのは、モンスターの変則的な対戦プランだ。井上は5月4日に米ラスベガスでWBA同級2位ラモン・カルデナス(米国)、9月に日本でWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦し、12月には階級を上げてサウジアラビアでWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)に挑戦することが計画されている。

 内藤氏は「そこが一番、考えさせられるところ。(階級を)一度上げたものは、なかなか元に戻りにくい。(井上は)フェザーに級に上げてこれから戦うんだから(その後も)フェザーで戦ったほうが強いと思う」と力説する。さらに「一度上げたものを下げるというのは結構、リスク。精神的、肉体的、いろんな意味で」と強調した。

 その上で「今の段階では井上選手が有利だと思うんですよ。でも、一度上げたウエートを落として相手(中谷)に合わせて戦うとなると、僕は疑問点が出ると思う。分かんないよ、これは…というのが、僕の予想ですね」と指摘した。