カド番脱出に必要なものとは? 大相撲春場所3日目(11日、大阪府立体育会館)、大関琴桜(27=佐渡ヶ嶽)が小結阿炎(30=錣山)に一気に押し出されて完敗。取組後は取材対応せず、会場を後にした。綱取りに挑んだ初場所は5勝10敗と大敗。初のカド番で臨む今場所も、序盤で1勝2敗と黒星が先行する苦しい展開となった。

 審判部副部長の九重親方(元大関千代大海)は現役時代に3度の優勝を果たした一方で、大関で14度のカド番を経験。何度も大関陥落の危機を迎えながら、ことごとく乗り越えてきた。同親方は「落ちることを恐れるのが、一番良くない。相手も死ぬ気でかかってくるわけだから。いちいちどうしよう、こうしようと考えてもしょうがない」と後輩大関に向けてアドバイスを送った。

 その琴桜は先場所の2日目から5連敗すると、締め込みの色を緑から黒に変更。〝ゲン直し〟が功を奏したのか、連敗を脱出した。ただ、九重親方は次のように力説する。「自分はゲンを担いだりはしません。(勝敗に)関係がない。あれは弱い者がやるものだと、ずっと言っている。(同級生で元大関の)栃東にも『ヒゲなんか伸ばすな。弱いからやるんだ。勝ったら毎日、ヒゲをそれ。そうしたら、きれいだろ』と言ってましたね」
 大関は本物の実力がなければつかめない地位。今こそ、強さを発揮するときだ。