【1・5時間博物館 かわさき宙と緑の科学館】お子さんやお孫さんと一緒に、1・5時間でしっかり楽しめる博物館を紹介する当コーナー。今回は企画初となる、神奈川県の施設をご紹介します。
自然科学系に特化した博物館は、ちびっ子たちが楽しく学べる設備がてんこ盛りですよ。
「かわさき宙と緑の科学館」は、川崎市の生田緑地の自然に囲まれた科学館。正式名称は「川崎市青少年科学館」といいます。特徴的な台形の建物は「サイエンスプリン」という愛称で親しまれており、地域に根差した施設になっています。
こちらのウリは何と言っても〝超本格的〟なプラネタリウムでしょう。川崎市出身のプラネタリウムクリエイター・大平貴之氏が開発した「MEGASTAR Ⅲ FUSION」は、世界トップクラスの美麗な星空を投影可能。取材日も川崎の空の再現から始まる博物館オリジナルのプログラムを通じて、圧倒的な星空を体験することができました。
さらに上映中は解説員の方がドーム内の星空の実況をしながら、様々な知識を教えてくれるというのも魅力です。一般向けの45分のプログラムは毎月新しいものに変わっているため、毎月どころか毎週来館されるリピーターの方も多いようですよ。収録音源に頼らないこのストイックなスタイルが、1971年の開館以来ずっと続けられてきたということは、もはや奇跡と言っても良いのではないでしょうか。
その50年以上前の開館についても、大気汚染が問題となっていた70年代初頭に、「子どもたちに星空を見せてあげたい」という市民の声が集まったのを受けて決定したとのこと。現在は平日を中心にシニアの来館者が多い一方で、休日は家族連れの来館者であふれかえるといいます。施設の当初の目的がしっかりと果たされているというのは、その時代を全く知らない人間からしても何だかうれしいですね…。
もちろんプラネタリウム以外の展示も見逃せないものばかりです。特に1階の展示スペースには、川崎で見られる自然が盛りだくさん。植物や昆虫、鳥類・哺乳類にいたるまで、様々な視点と角度から紹介されています。
工業都市やベッドタウンといった印象の強い川崎ですが、猛禽類等を含む多種多様な生物が分布していることを、実際の標本を見ながら学ぶことができますよ。加えて前述した通り博物館周辺には緑地が広がっていますから、学んだことを目の前の自然で確かめることができるのも、この館ならではの強みですね。
また、2階には天文系の展示が並んでいる他、工作教室等のイベント用に実験室や学習室も用意されています。こちらで開かれる教室は、市民団体が運営されるケースも多いそう。土曜日の12時半からは申し込みが不要のワークショップも行われているということですので、お子さんやお孫さんと一緒に手を動かして学びたいという方はその時間帯を狙ってみてはいかがでしょうか?
そしてプラネタリウムに匹敵する〝目玉〟となっているのが、3階の「アストロテラス」に設置されている4台の望遠鏡です。「20センチ屈折望遠鏡」や、「30センチ反射望遠鏡」等、本格的な望遠鏡は総額で8000万円するとのこと。そのほとんどが市民からの寄付でまかなわれているという点にも、川崎市民の方々の〝科学への思い〟が感じられました。
ちなみにこちらのアストロテラスは開閉式の屋根が備え付けられています。特別に動かしてもらうと、奥にスライドしていく形で屋根が開き、少しずつ望遠鏡に光が当たっていきました。こちらの望遠鏡では、平日の14時~14時45分(7・8月は15時45分~16時15分)には、どなたでも太陽を観察することができます。そして3月までは要事前申込みではありますが、月2回「星を見る夕べ」と題した夜間観察会も行われていますので、ぜひ公式HPをチェックしてみてください!
かわさき宙と緑の科学館はその名の通り、川崎市を囲む宇宙と緑豊かな自然についてじっくり学ぶことができる博物館でした。展示やイベントを通じて、普段の環境の中や近隣の地域にも「学びの対象」が転がっていることが、お子さんやお孫さんにも感じ取れるはずです。ピクニック気分で緑地を訪れながら、ゆったりとした気持ちで科学に触れてみる週末、かなりオススメですよ!
【かわさき宙と緑の科学館】神奈川県川崎市多摩区枡形7―1―2。小田急線「向ケ丘遊園駅」から徒歩15分の、本格的なプラネタリウムが特徴的な科学館。宇宙と自然の2つの分野について、「川崎」を出発点に学ぶことができる。開館時間は9時半~17時までで、休館日は毎週月曜日(祝日の場合は開館)と祝日の翌日(土日・祝日の場合は開館)、年末年始。入場料は無料で、プラネタリウム観覧料は一般400円、高校大学生・65歳以上200円、中学生以下は無料となっている。
公式HPは【https://www.nature-kawasaki.jp/】。



















