世界的に長い歴史を持つ映画賞「第97回キネマ旬報ベスト・テン」が決定し、1日に発表された。

 映画誌・キネマ旬報は、1924年に外国映画のみを対象に同賞の選出をスタート。1929年に始まった米アカデミー賞よりも長い歴史がある賞で、1926年から日本映画も対象となった。

 現在同賞は、映画評論家を中心とした120人以上の選考委員によって選ばれている。

 日本映画ベスト・テン第1位は「せかいのおきく」(阪本順治監督)に決定。また外国映画ベスト・テン第1位は「TAR/ター」(トッド・フィールド監督)、文化映画ベスト・テン第1位は「キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―」(演出・井上実氏)が選出された。

 また主演女優賞は「ほかげ」で趣里、主演男優賞は「PERFECT DAYS」「ファミリア」「銀河鉄道の父」で役所広司が受賞した。

 趣里は「歴史ある賞をいただき、とても光栄です。自分の中では何一つ変わらないのですが、おかげさまで、自分にできることをやって皆さんに『よかった』と言っていただければそれでいい、と思える一年となりました」と振り返った。

 4度目の同賞選出となった役所は「今年も素晴らしい俳優さんたちが活躍された中で、世界の中でも長い歴史を持つ『キネマ旬報賞』を4度目の受賞、本当に幸運な男だと思います。良い脚本と良い監督が存在しなければ俳優一人では何もできません。この出会いと今まで自分に影響を与えてくれたたくさんの人たちに心から感謝します」とコメントしている。

 個人賞の部門では、日本映画監督賞は「PERFECT DAYS」でヴィム・ヴェンダース氏、日本映画脚本賞は「せかいのおきく」で阪本順治氏、外国映画監督賞は「TAR/ター」でトッド・フィールド氏が選ばれた。

 助演女優賞には「月」で二階堂ふみ、助演男優賞には「月」「正欲」「渇水」「最後まで行く」「波紋」「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編―運命―」「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編―決戦―」で磯村勇斗、新人女優賞には「キリエのうた」でアイナ・ジ・エンド、新人男優賞には「ほかげ」で塚尾桜雅(つかお・おうが)が輝いた。

 読者選出日本映画監督賞は「Gメン」で瑠東東一郎(るとう・とういちろう)、読者選出外国映画監督賞は「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」でマーティン・スコセッシ氏が受賞となった。

 第97回キネマ旬報ベスト・テン表彰式は、18日午後6時から東京・渋谷の「Bunkamura オーチャードホール」で開催。表彰式の模様は、キネマ旬報社公式ユーチューブチャンネルでライブ配信される。