「第66回ブルーリボン賞」の各賞が決まり、選考する東京映画記者会(東京スポーツなど在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成)が24日、発表した。作品賞は「ゴジラ-1.0」。

 ゴジラファンを公言する山崎貴監督(59)がメガホンを取った。製作の日々を「それはもう特別な時間」と振り返る。「ゴジラに失礼があってはならないっていう作り方だったんで。高倉健に出てもらっているみたいなもんなんですよ、感じで言うと」

 撮影中はどんなに大変でも〝ゴジラの映画を撮っているんだ〟と思い出しては一人、二ヤついていたそう。「(主演の)神木(隆之介)君に随分イジられました。『こんなシリアスなシーン(の撮影中)に何ニヤニヤしてるんスか!』って」

 同作は「戦争に負けて、ボロボロになっている状態で起きる、(日本人の)メンタリティーが核になっている話」だ。そこに「戦後の日本人の苦難とか、恐怖とか、核に対する恐怖とか、そういうものの中から生まれてきた」ゴジラが現れる。

 北米をはじめ世界中で興行は成功。「日本の人しか分かんないような話」が海外でウケて、アメリカで一線級の監督たちに「とにかく感情移入できておもしろい」と言われたことはうれしい反面、意外だった。

「ちょっと驚いたのは、ゴジラのことよりも『ストーリーとキャラクターが素晴らしいんだ』っていうふうにすごく言われて。『何ならゴジラはいなくてもいいぐらいの映画だ』っていうふうに言われましたね」

 敗戦国の描写が第二次世界大戦後の日本を知らない海外の人々に新鮮に映ったことも、世界的ヒットの要因とみる。

「あの時、アメリカは戦争に勝ってみんなで浮かれていたわけで、かたや日本はああいう状態だったっていうのは、ちょっとショックはあると思いますね。そこまで想像しないじゃないですか、やっぱり勝った国というのは。だから、感情移入のアレになったんじゃないかな」と指摘した。

各賞は以下の通り

作品賞=「ゴジラ-1.0」
監督賞=石井裕也「月」「愛にイナズマ」
主演男優賞=神木隆之介「ゴジラ-1.0」「大名倒産」
主演女優賞=吉永小百合「こんにちは、母さん」
助演男優賞=佐藤浩市「愛にイナズマ」「せかいのおきく」など
助演女優賞=浜辺美波「ゴジラ-1.0」「シン・仮面ライダー」
新人賞=黒川想矢「怪物」
外国作品賞=「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」